2016 Fiscal Year Annual Research Report
The Qualitative Research in the Classroom Instruction to Include the Developmental Disordered Children: The Phenomenological Approach
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26381061
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
田端 健人 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (50344742)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 発達障害 / 対話 / 子どもの哲学 / 現象学 / コミュニティー / 学級づくり / 授業 / ファシリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の当初計画から有効な指導法の一つと想定してきた対話による学習、「子どもの哲学(philosophy for children)」ハワイ版をベースとした理論と実践を中心に、参与的観察、国内外の研究者との連携、研究成果発表を行った。前年度からの課題であったファシリテーションの質の向上のためには、この対話型学習法の理論的理解の進展が不可欠であり、並行して実践方法の様々なヴァリエーションを知りそれに習熟することによって、発達障害の疑いのある子どもに良好な変容をもたらす実践例を創出できた。 この学習方法の理論的研究としては、①子どもの哲学ハワイ版を開発したハワイ大学のトーマス・ジャクソン博士の論文やガイドブックの翻訳、②ジャクソン博士を含むハワイ大学の研究者との意見交換、③「子どもの哲学」に関心をもつ国内の研究者、特に代表者が所属する大学の哲学研究者、教育哲学会に所属する研究者との共同研究などを行った。 実践の質を高めるためには、①研究代表者自身が小中高校に出向いて行う研究授業、②研究代表者が所属する大学や非常勤講師を務める看護専門学校の授業での実践、③主に小中学校での参与観察、④ハワイの研究者と実践者を日本の学校現場に招いての共同実践、⑤日本の小学校教師一名を研究協力者としてハワイの実践現場に派遣、⑥県内で関心を共有する実践者たちの研修会(おおよそ月に一度)などを継続した。 研究成果発表としては主に、①国際学会での発表1件、②国内学会での発表2件、③「対話による探求」フォーラムの企画実施1件、④ドイツの学術雑誌への投稿受理1本(英語とドイツ語、6月刊行予定)、⑤国内での学術論文の発表2本を公表した。本研究テーマを発展的に継続するものとして、「『対話による探求の授業」を活用した学級の人間関係育成の実践支援と現象学的研究」が、平成29年度科学研究費基盤研究(C)に採択された。
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