2014 Fiscal Year Research-status Report
基礎自治体の教育政策選択の動態と政策参照に関する研究
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26381065
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
貞廣 斎子 千葉大学, 教育学部, 教授 (80361400)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 政策参照 / 学校再配置 / 地域特性 / 教育ジオデモグラフィクス |
Outline of Annual Research Achievements |
自治体特性に応じた学校再配置政策の政策参照の在り様を定量的に把握するため、教育に関わる社会・経済的側面からみた地域特性の分類を行った。地域特性の集約と地域分類にあたっては、地域の単一特性に着目して地域分類するのではランキングの域を出ないことから、「都道府県・市町村別の教育・社会・経済指標データ」(文部科学省生涯学習政策局:教育成果に関連する様々な社会経済状況を、都道府県・市区町村別に時系列的なデータが収集・整理されている)を用いて、教育ジオデモグラフィクスを作成することで進めた。ジオデモグラフィクスとは、ジオグラフィ(地理学)とデモグラフィ(人口統計学)の造語であり、国勢調査データ等から町丁目など小さな地域を類型化し、居住者特性の共通性を見出す手法もしくはその分類を指す。具体的には、「都道府県・市町村別の教育・社会・経済指標データ」を対象に、主成分分析によって地域特性を集約した上で、その結果を基に、クラスター分析によって各自治体を分類して、ジオデモグラフィクスを作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
試論的ながら、教育ジオデモグラフィクスのプロトタイプの作成を行ったことによる。教育ジオデモグラフィクスは、今回の研究対象である学校再配置政策の政策参照のみならず、地域特性と学力達成、教育問題の発生状況、それに対する効果の大小について、分析を可能とする拡がりを持つ知見であるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
教育ジオデモグラフィクスのプロトタイプの改善を進めるとともに、「全国市区町村教育委員会の小中学校統廃合の基準や通学の支援策等の状況」資料から、全国353 市区町村の小中学校統廃合の基準・方針等をデジタルデータ化する。元データには,自治体の学校適正規模基準、統合対象となる学校規模基準、通学距離基準といった定量的指標に加え、実施方針などの定性的な記述も含んでいることから,後者については政策を表現する代表語を抽出し,その利用頻度や利用形態を文書解析によって定量化する.
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Causes of Carryover |
地域の労務単価の上昇と人材不足により、「全国市区町村教育委員会の小中学校統廃合の基準や通学の支援策等の状況」資料から、全国353 市区町村の小中学校統廃合の基準・方針等をデジタルデータ化するための人材を見つけることができなかったため、同作業を次年度送りとせざるを得なかったため。なお、代替として、27年度に予定していた作業を前倒しして行った。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
「全国市区町村教育委員会の小中学校統廃合の基準や通学の支援策等の状況」資料から、全国353 市区町村の小中学校統廃合の基準・方針等をデジタルデータ化する際の謝金として支出する。
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