2018 Fiscal Year Annual Research Report
A Research on the development of International Council for Adult Education with relation to its regional organization
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26381101
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
荒井 容子 法政大学, 社会学部, 教授 (70287837)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 成人教育運動 / 国際成人教育協議会 / リージョン組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度2018年度は、国際成人教育協議会(以下ICAEと略す)と各リージョン組織との関係を、ICAEの側からの働きかけに注目し、入手済みの資料の読み込みの他、それらを補強する1次資料の収集を試みた。具体的にはカナダのオンタリオ州立ア-カイブズで資料収集を行った。またヨーロッパリージョンの組織であるヨーロッパ成人教育協会の歴史をまとめた文献の読み込みも行った。 その上でICAEの活動とリージョン組織の発展との関係について、リージョン組織自体がサブリージョンの設置等独自の国際的運動として展開をしていること、リージョンとして括る枠組に地理的分類に止まらない政治情勢を反映した工夫がなされていること、他方でICAEの活動を通じて成人教育の価値に関する共通理解・討議が可能となっていることを日本社会教育学会第65回研究大会で指摘した。 研究期間全体を通じて実施した研究の成果としては、まず、ICAEは当初からリージョン組織の支援、とりわけアフリカ、アジア、ラテンアメリカリージョンでの組織体制の支援を意識しており、1978年からはラテンアメリカ、アフリカ、アジア・太平洋、ヨ-ロッパ、北アメリカ、アラブ諸国、カリブ海地域と、8つのリージョンを意識して活動を展開してきたことを確認できた。また、これらのリ-ジョンのうちすでにヨーロッパ、アジア・太平洋それぞれのリージョンではICAE発足以前からリージョン組織が結成されていたが、ICAE発足後はその資金援助斡旋、事務所設立・年次大会開催等の支援や関連活動への参加などによって、それぞれの組織の発展が進んだことがわかった。さらに、他のリ-ジョンでも世界大会などを通じて組織化が実現する場合もあったが、安定して継続されてきていないこと、その中では、ラテンアメリカ・カリブ海リージョンの組織は1982年に発足し、現在、活発に活動を展開していることも分かった。
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Research Products
(1 results)