2019 Fiscal Year Annual Research Report
The Study for the improvement of communication between parents and childcare workers learning from misunderstanding examples
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26381112
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Research Institution | Kyoto Bunkyo Junior College |
Principal Investigator |
張 貞京 京都文教短期大学, 幼児教育学科, 准教授 (50551975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真下 知子 京都文教短期大学, 幼児教育学科, 准教授 (80551978)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 保育者 / 保護者 / コミュニケーション / 研修プログラム / 経験年数 |
Outline of Annual Research Achievements |
保護者と保育者の良好なコミュニケーション関係の構築を目指して、これまでに収集した誤解事例を用いた研修プログラムの開発を試みた。研修は誤解の発生要因やプロセスを客観視することで、可能な予防対策や解決策について考えるように促し、実際のコミュニケーションに活用されると期待できる。今回は、経験年数3年以下の若手保育者5名を対象とし、研修を行った。経験年数の浅い若手保育者は、保護者対応の経験が少なく、不安も高い傾向にあるため、研修の必要性は高い。参加者の中では、担任保育士となり保護者対応に苦心している現状を語る対象者がみられ、研修の必要性を再確認することができた。 研修は保育者が保護者に誤解された事例について、①発生時の状況(場面、タイミング、やりとり)、②保育者の意図、③保護者の行動の背景にある思い、④誤解の原因について記述し、参加者全員で気づきを共有するように進めた。質問には発生要因の記入例が一つ示されているが、5名全員が記入例以外の可能性を意識し、具体的に要因を考えようとしていた。 事例を分析し考えていく研修の中で、保育者の意図と保護者の受け取り、日々の保育における関係性、保育展開上の課題にまで要因を探る回答が見られ、多様かつ多面的な可能性と要因を考える姿勢がみられた。さらに、対象者全員で共有することで、事例を捉える客観的な視点を広げられることが示唆された。 本研究のトレーニングは、状況分析を行った後、保育者と保護者の両者視点から事例を捉えるように促し、誤解を発生させる要因と対応策を探る構成となっている。様々な事例を用いたトレーニングを重ねることによって、日常のコミュニケーション場面において、保護者の視点に立ち考える他者視点の取得を可能にすると考えられる。
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Research Products
(2 results)