2014 Fiscal Year Research-status Report
戦後長期欠席問題の「解決」の再検討-就学をめぐる包摂のポリティクス
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26381122
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
加藤 美帆 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (60432027)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 長期欠席 / 戦後史 / 教育社会学 / 不登校 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、戦後から1960年代を中心に長期欠席の背景および長期欠席が社会的に解決したとされる過程を統計資料、公文書等の再分析から明らかにすることを主な目的としている。これまで長期欠席は戦後の経済復興のなかで自ずと解決していったとされてきたが、欠席の背景および就学義務の規定整備の過程は、当時の政治的社会的背景の重層性を踏まえた検討が必要である。それゆえ初年度は複数の対象地域の長期欠席に関する資料収集および分析の理論枠組みの検討のための文献収集を網羅的に行った。これらの調査は二年目も継続する予定でおり、収集した資料のデータベース化も随時行っていくことを計画している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度は網羅的に関連文献を収集したほかに大阪府を中心として戦後の長期欠席関連の資料を収集した。一年目は資料収集と理論研究に向けた準備を主に計画していたため、概ね計画通りではあったが、当初予定していた他の地域については着手することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
対象地域の長期欠席に関する資料収集および分析の理論枠組みの検討のための文献収集を継続して行う予定である。収集した資料のデータベース化も随時行っていくことを計画している。中間成果については学会、研究会で報告をしながら適宜、研究計画・方法の検討を行いながらすすめる予定である。
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