2017 Fiscal Year Annual Research Report
An Empirical Baseline Research of Comparative Educational Culture on Usages of Written Language and Notebooks as Teaching-Learning Media
Project/Area Number |
26381138
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
添田 晴雄 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 教授 (30244627)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 久佳 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 准教授 (00413287)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 話合い活動 / 板書 / ノート / 音声言語 / 文字言語 |
Outline of Annual Research Achievements |
アメリカ・バーモント州のShelburne Community School、Vermont Commons School、Williston Central School、Camels Hump Middle School、Renaissance School、Essex Middle Schoolを視察し、国語、数学の授業をビデオ撮影して、分析した。 講義型の授業や、対話型の授業では児童生徒が音声中心型の学習をしていた。教室の床に円座になって教師の話を聞くといった場面もあった。一方で、児童生徒にそれぞれの課題に取り組ませるような授業では、児童生徒がノートに書き込む場面が多くなっていた。授業中の多くの時間がノートワークに費やされ、教師は授業後にノートを見て評価するといった授業もあった。また、生徒全員にひとり1台のノートパソコンを貸与して行う授業でも、文字を入力する作業の時間が多くなっていた。 バーモントでは、日本の「終わりの会」(終学活)にあたる活動も見学した。常に教師が主導していた活動であり、文字を使うことはほとんどなかった。 日本の小学校では、学級活動における話合いの活動を主に分析した。学級活動ノートのように、自分の考えをまとめたり、記録したりするツールとして文字が活用されていた。また、話合いの時間の最中に、児童が発言を板書したり、短冊に書いて黒板に貼り付けたりしていた。文字を使ったコミュニケーションであるが、「出し合う」場面で有効であっても、「比べる」場面では機能していないことが見受けられた。「比べ合う」話合いを活性化するために文字を使ったコミュニケーションをどう支援するかが今後の課題である。
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