2016 Fiscal Year Annual Research Report
A Study of University Technical Colleges in England from the Perspective of Comparative Education
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26381162
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Research Institution | Nakamura Gakuen College |
Principal Investigator |
望田 研吾 中村学園大学, 教育学部, 教授 (70037050)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | イギリス / ユニバーシティ・テクニカル・カレッジ / 中等教育 / 技術教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度における研究は、以下のように実施した。 第1は、前年度に引き続き行った文献・資料の収集と分析である。ユニバーシティ・テクニカル・カレッジ(以下UTC)に関連する文書、資料、UTCのスポンサーとなっている大学、関連機関等の資料を主にインターネットにより収集し分析を行った。第2は、現地調査の実施である。平成28年度は2016年12月1日~14日の期間において調査を実施し、Higher Education Funding Council for England及びUTCのスポンサーとなった大学4校を訪問し、UTCに対する大学の関与の実態等について担当者へのインタビューを行った。またUTCに批判的な継続教育カレッジ2校を訪問し、UTCに対する態度について校長等へのインタビューを行った。さらにUTC2校を訪問し校長等へのインタビューを行うとともに学校を視察した。 今年度の調査で明らかになった主な点は以下のとおりである。 1.大学側のUTCへの関与の動機については、UTC出身者の自大学へのリクルートよりも、大学の社会的役割(地域の学校教育改善へのサポート、エンジニアリング教育全体の向上への寄与等)の重視が大きな位置を占めていた。 2.UTCに批判的な継続教育カレッジ側の態度はきわめて厳しいものであり、校長たちは「UTCは継続教育カレッジの機能と重複しており金の無駄遣いである」や「UTCの専門は実際の生徒のニーズとミスマッチしている場合が多く、UTCは失敗モデルである」などの意見を述べ、イギリスにおける技術教育振興に対するUTCの効果を強く疑問視していた。 3.訪問したUTCにおいては資金的問題等から、授業時間を短縮するなどの「現実的対応」がみられることが明らかになった。
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Research Products
(1 results)