2016 Fiscal Year Research-status Report
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26381197
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
大和 知史 神戸大学, 大学教育推進機構, 教授 (80370005)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯田 貴道 立命館大学, 文学部, 准教授 (70397909)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 発音指導 / プロソディ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,英語の発音指導,中でも,プロソディの指導に関して,主に中学校・高等学校といった中等教育を念頭に置いた,効果的な指導ガイドラインやタスク・活動を整理し,提供することを目的としている。 そのために,これまで英語音声学の知見の整理を行い,英語発音指導に関するタスクや活動の整理を文献精査を基に行い,指導項目の精選・指導方法(タスク・活動)の開発整備を行ってきた。 まず平成26年度には,実施してきた枠組み作りである「英語のプロソディ指導における3つの原則」を,指導方法と合わせて理論的背景を精査した上で提案し,平成27年度には,それらを学会やセミナー,集中講義などにおいて,講義や演習を行ってきた。 平成28年度には,3つの原則についての理論的背景を説明する論文として「『英語のプロソディ指導における3つの原則』の提案とその理論的基盤」を発表した。また,全国英語教育学会埼玉研究大会において,音節感覚をつかむための活動例を発表した。 また,これらのタスクや活動を実践する機会として,研究代表者の担当する大学1年生を対象とした英語授業においてプロソディ指導を取り入れた。また,平成28年度後半には,神戸大学附属中等教育学校の1年生を対象に,帯活動としてプロソディ指導を取り入れる実践を行い,指導計画の構築や活動・タスクの提案,実施,授業の観察,学習者を対象としたアンケートを実施した。これらの取組みの成果について,平成29年度に発表することとしたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ここまでの活動やタスク案の作成については,概ね順調に進められたが,中等教育学校での実践については,先方の担当者との打合せの中で,授業計画・学校行事などにうまくフィットするように指導計画やタスク配列などを検討してきたため,結果として実践の開始が遅くなってしまった。しかしながら,その分,慎重に指導計画を立てたことから,担当者自身のプロソディへの理解の深まり,また授業の観察,学習者へのアンケートなど,大きな進展を見込んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在も実践を進めており,平成29年度についても,同じ中等教育学校において,持ち上がっての2年生を対象とした指導実践を行う予定である。その生徒に対してのタスクや指導への反応,またダイアログ等の読み上げタスクなどから実際の音声的向上の確認などを行う予定である。同時に,教員に対する研修の必要性の確認や,どのような内容を取り上げるべきなのかという課題の設定を行いたい。 活動やタスクについては,ここまでのものをタスク集として公表するべく,とりまとめを行いたい。
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Causes of Carryover |
指導実践の開始時期が想定していたよりも半期遅れたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
指導実践自体は進行しており,意見聴取や指導実践に伴う謝金等の発生は平成29年度での支出が見込まれており,今回の使用額の差異は解消されると考えている。
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