2015 Fiscal Year Research-status Report
国語科における小中高を通した論理教育カリキュラムと実践プランの策定
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26381209
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
難波 博孝 広島大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (30244536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 之典 福岡教育大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (00707945)
宮本 浩治 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (30583207)
吉川 芳則 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (70432581)
幸坂 健太郎 北海道教育大学, 教育学部, 講師 (20735253)
篠崎 祐介 立正大学, 社会福祉学部, 特任講師 (60759992)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 国語教育 / 認識 / 論理 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、小学校中学校高等学校の学習者に対して、予備調査を行った。母数は462名である。この調査では、小学校1年生の説明文をベースにして作られた文章を使い、小2、小6,中2、高2の4学年に対して、同じ調査問題で調査をした。同じ問題にしたのは、言語的な問題を捨象するためである。 調査結果に対して因子分析を行った。因子分析の結果、6つの有効な因子を析出することができた。その考察から、私達が文章を読む際、読者自身が持つ一般的読者像・一般的筆者像・自分自身の像・世界像・筆者自身の像、読者が想定する筆者が持つと考えられるそれぞれの像、実際の筆者が持つそれぞれの像、これらの組み合わせによって、行われている複雑な家庭であることが明らかになった。また、これらの像それぞれは、決して学年ごとに成長発達するものではなく、発達自体の過程も複雑状況を示すものであることがわかった。 今後は、この調査結果を受けて、より大規模な本調査を行う予定である。予備調査では、地域が特定のところであったが、本調査では、数は500程度と変わらないまま、複数の地域で今回の因子分析の結果を裏付けるための調査を行い、理論的な完成を得、さらに本年度の後半では、実践カリキュラムの構築へと向かいたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度において大規模な予備調査を行なうことができ、かつ、調査結果の分析考察を終えることができた点、その成果を平成28年度前半の学会で発表することができる点など、研究計画上概ね順調に進展できているといえる。 ただし、本調査の準備までは至らなかった点で計画以上とはいえないということで、「おおむね順調に進展している」に当てはまると考えた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、予備調査結果を受けて、より大規模な本調査を行う予定である。予備調査では、地域が特定のところ(中国地域)であったが、本調査では、数は500程度と変わらないまま、複数の地域(北海道地域、九州地域、関東地域、関西地域)で今回の因子分析の結果を裏付けるための調査を行い、理論的な完成を得、さらに本年度の後半では、実践カリキュラムの構築へと向かいたい。
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Causes of Carryover |
昨年中に行なうべき本調査が実施できなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に本調査を行う計画である。
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Research Products
(6 results)