2016 Fiscal Year Annual Research Report
Formulation of logic education curriculum and practice plan through elementary, middle and high school
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26381209
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
難波 博孝 広島大学, 教育学研究科, 教授 (30244536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 之典 福岡教育大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (00707945)
宮本 浩治 岡山大学, 教育学研究科, 准教授 (30583207)
吉川 芳則 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (70432581)
幸坂 健太郎 北海道教育大学, 教育学部, 講師 (20735253)
篠崎 祐介 立正大学, 社会福祉学部, 特任講師 (60759992)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 説明文 / 読むこと / 論理 / 論証 / 小中高 / 認識 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、これまでの予備調査の結果を受けて、以下のような仮説を立てて本調査を行った。なお、この仮説は、「よく読めている読者」の姿である。 ① 読者の中において、世界認識、筆者認識、自己(=読者)認識、一般的読者認識、言語認識、感情(情動)などがあり、それらが明瞭に区分されていること② これらの認識が、入れ子状の階層性をなしていることを読者が意識していること③ それぞれの認識について、読者が自ら自分の言葉で表現でき(おとしこむことができ、解釈でき)それらの認識について吟味(批評、批判 自分の意見をもつ)することができること④ これらの認識が、必要なときに(文章を読んだ時に、設問に答えなければならない時に・・)呼び出されるように、有機的に関連付けされてネットワーク化されており、それらの認識のネットワークが随時拡張していること 実際の調査では、小学校6年生5校計432人。中学校2年生6校計556人。高等学校2年生5校計375人に行った。 分析1では、記述式の問毎に記述内容に対する評価項目を設定する。発表者全員で各項目の評価基準について協議した上で分担して、全回答に対する評価を行った。分析2では、まず、発表者全員が別々に、各問に対して優れていると評価される回答の記述の上位5名分を選出する。そして、分析1の結果と照合を行った 考察では、両者の分析を統合したところ、学習者の現状は、世界認識が育っていないこと、筆者について問いながら、自分と筆者とを相互交渉させようとする構えが見られないことがわかった。 今後は、「問い続ける」ということを自らのものにさせるような学びが求められ、その方策として、世界認識と筆者の世界認識とを相互交渉することが重要である。
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Research Products
(11 results)