2015 Fiscal Year Research-status Report
ドラマを活用したコミュニケーション力と「生きる力」を育む英語教育:指導案の作成
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26381223
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Research Institution | Bunkyo University |
Principal Investigator |
塩沢 泰子 文教大学, 国際学部, 教授 (90265504)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
草薙 優加 群馬大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (50350335)
齋藤 安以子 摂南大学, 外国語学部, 教授 (60288967)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ドラマ / DIE:Drama In Education / Theatre in Education / ワークショップ / 社会人基礎力 / 社会問題 / 更新講習 / 教材作成 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は学会発表、実地調査など多方面の実績を重ねた。 7月に英語教育学会関東支部大会でドラマ教育(DIE)のワークショップを筆者ら他2名の5名で実施し、日本の昔話や小噺を元に、即興を取り入れた参加型の授業展開を実演し、大学や高校の様々な授業への導入について議論した。 8月には2泊3日で学生対象のドラマワークショップ合宿を行った。今回は英国人のプロの役者をメインのファシリテーターとして招き、著者らとの話し合いで活動を決定し、指導した。事前・事後アンケートにより、ドラマ活動の効果測定をした。その結果、経済産業省で推進している社会人基礎力である、「前に踏み出す力」や「協力して仕事を遂行する力」などがドラマワークにより、高まったと参加者に認識されていることが判明した。 8月上旬の教員免許更新講習ではドラマ手法について実践を伴った指導を行い、科研費で作成したDVDを配布し、DIEの啓蒙を行った。 9月にはドラマ実演・観賞(Theatre In Education: TIE)により、英語教育に貢献しているドイツに本拠地を置く劇団を訪問し、インタビューならびに練習ぶりの収録を行った。劇団の日頃の練習ぶりや監督と役者のやりとりなどからTIEの真髄が垣間見られた。また、数あるレパートリーから、大学や高校で扱うに相応しいドラマの候補を見つけることができ、「演劇を通して社会問題を考える」教材作成を開始することができた。 12月には大学英語教育学会オーラル・コミュニケーション研究会主催の恒例の大学生による英語パフォーマンス発表会に学生を参加させ、その指導過程と学生のログから成長ぶりが観察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
学会でのドラマ教育についての発表やワークショップが順調に進んだのに加え、合宿でドラマ教育(DIE)が社会人基礎力を伸ばす可能性があることが統計的に示唆されたことは大きな収穫であった。また、学習者対象のプロの英語劇団の取材により、ドラマを演じること、観ることの両面についての知見を得ることができ、テキストの素材も選択できた。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年候補として選んだドラマを素材としたテキストを作成する。まずは秋学期の授業でサンプルを使ってフィードバックを得、28年度末に完成させたい。 昨年効果が立証されたドラマ合宿を今年度も実施し、ドラマ活動の特にどの部分が重要なのか、また、より効果を高めるには何を工夫すべきかなど、アンケート、インタビュー、観察により確認したい。 既に2件、発表予定があるが、英語教育ならびに異文化理解関係の学会でDIEについて発表し、その手法や効果について啓蒙する。 さらに時間と経費があれば、DIEをカリキュラムに取り入れている国内外の教育機関を視察すること、他分野の教育研究者とも協力してより包括的なプログラムの創作を行いたい。
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Causes of Carryover |
昨年度、手持ちのコンピュータの故障により、学会発表のため新たなPCを急きょ購入する必要から、翌年度より200000円前倒しし、その約半額が残ったことによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度は約1100000円をこのプロジェクトに使うが、まずは国内外の国際学会でドラマ手法のワークショップや発表を行い、教育・研究者に広くこの手法ならびにこれまでに本プロジェクトより得た知見を周知することに努めたい。次に、学生対象の夏期ドラマワークショップ合宿の講師招聘、会場費などにも使用し、今年はさらに詳細なプログラム作成と効果測定を行う。そしてドラマ手法のテキスト作成のため、素材として使うドラマ上演、収録、テキスト編集、印刷、配布に使う予定である。
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Research Products
(8 results)
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[Presentation] 英語群読2015
Author(s)
草薙優加、福井嘉子
Organizer
日本群読教育の会第14回全国研究集会
Place of Presentation
新潟県新潟市NSG学生総合プラザ
Year and Date
2015-07-25
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