2016 Fiscal Year Annual Research Report
A Study on Development of The Checklist of Developing Plan for Units of Reading Japanese Texts in Elementary School
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26381242
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Research Institution | Naragakuen University |
Principal Investigator |
鎌田 首治朗 奈良学園大学, 人間教育学部, 教授 (40599354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 悠哉 奈良学園大学, 人間教育学部, 専任講師 (40572350)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 国語科授業改善 / 単元計画モデル / 授業モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,小学校国語科、読むことのチェックリス(以下、CL)の妥当性、信頼性を、定量的、質的データの両側面から検討することであった。最終年度は、前年度に読むことのチェックリストを経験し、それに基づき授業改善を目指す2名の調査対象者に追跡調査を行った。 対象者は、「CL」を授業改善に取り入れた現役の小学校教員男女2名であった。手法として、PAC分析を用いるとともに、CLの要点を抽出した質問紙による自己評価を行わせた。質問項目として、①教材分から謎を見つけ、読み解いているか、②教科書から単元終わりに到達する学習モデルを設定しているか、③言語活動のポイントづくりを行っているか、④螺旋的反復的指導の計画ができているか、⑤一貫した解釈を磨いているか、という5つの要点から、10の質問を作成した。これらを,①実際に行っているか,②行うのにどれくらい困難を感じるか、それぞれの質問文に5件法(1.全くそうでないから、5.とてもそう思う)で回答させた。 結果として、調査対象者2名とも、CLを実際に活用する頻度が高いことが示された。さらに,CLの副次的な効果として、「難しいと思っていた国語科授業に安心感と見通し、道筋をもって取り組めるようになった」といった授業づくりへの安心感、自信や、「CL」の提示する学習は子どもたちの思考を活性化させる、といった手ごたえが得られた。また、「『CL』の授業づくりは、ゴールが明確なので教師が自信をもって授業ができ、教師に授業づくりの目の付け所が生まれる」といった、教師の授業づくりへの好影響も示された。 本研究課題では、初年度に、CLを使用した授業が児童の自己効力感を高めること、2年目に、CL使用が教師の授業観の形成に好影響をもたらし、授業への不安感を低減させること、また、最終年度では、CLの継続的な使用が教師の授業への自己効力感を高めることが示された。
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