2016 Fiscal Year Research-status Report
児童期中期の精神的弾力性(レジリエンス)を育む教育プログラムの開発と実践
Project/Area Number |
26381253
|
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
川原 誠司 宇都宮大学, 教育学部, 准教授 (80302438)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 精神的弾力性 / レジリエンス / 児童期中期 |
Outline of Annual Research Achievements |
精神的弾力性の研究について、継続しているものを進展させ、論文1件(宇都宮大学教育学部研究紀要第67号)、学会発表1件(日本教育心理学会第58回総会;2016年10月)を行った。 これらの論文・発表を通して、児童期中期における精神的弾力性の涵養の回想が大学生の精神的弾力性にも影響を及ぼす可能性が示唆されているし、また、小学校高学年での親との間で涵養された精神的弾力性(自己効力感で簡便的に測定したものではあるが)のあり方が、学校での仲間関係におけるリスク対処行動に肯定的影響をもたらすことが示された。以上のような研究結果を通して、児童期中期の精神的弾力性を教育することの意義について、さらに研究を深める必要性があることがうかがえた。 実証的調査の進捗については、後述するように公務の多忙化により円滑には進まなかった。しかし、継続している子どもの精神的弾力性に関する教師認知の精神的弾力性のRCRT調査ならびに児童の精神的弾力性の日常モデルに関する調査について、実際の学校教員に聴き取りを行って、変更や項目等の修正を行い、調査用紙を完成させて、調査依頼実施への体制を整えた。 これらの研究に関連する精神的弾力性の文献について、継続的に学会発表論文集や和雑誌、和図書、洋雑誌、洋図書から幅広く収集し、講読・検討した。 以上のような研究進捗や研究内容、各種情報について、公開のホームページを設けて周知に努めた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成28年度は大学の公務が極めて多忙化した年度となってしまい、実施が遅れている状態である。期間延長承認申請を行い、平成29年度に集中的に行う。
|
Strategy for Future Research Activity |
調査対象となる学校教員ならびに児童も多忙な状態なので依頼時期調整が難しいことが予想されるが、継続となっている調査について、早期に実施する。 その結果を基に、子どものレジリエンスを測定する調査を開発するとともに、レジリエンス教育に関する実践研究を行う。
|
Causes of Carryover |
平成28年度は公務の多忙により研究をあまり進捗させることができなかった。その分のものであり、平成29年度までの研究期間延長申請が承認された。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記の事由により、実際には平成28年度計画分のものを実施していくこととなる。
|
Research Products
(3 results)