2015 Fiscal Year Research-status Report
教職大学院における「理論と実践の融合」カリキュラム・システム開発に関する研究
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26381260
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
宮下 治 順天堂大学, 国際教養学部, 教授 (30453955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉本 哲男 愛知教育大学, 教育実践研究科, 教授 (30404114)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 教職大学院 / EdD / 教科教育学 / 教科内容学 / モデルカリキュラム / 指導システム |
Outline of Annual Research Achievements |
文科省より(平成25年10月15日)「大学院段階の教員養成の改革と充実等について」報告され、教職大学院における「理論と実践の融合」カリキュラム・システム開発に関する研究が、全国で加速化するのは自明である。そこで本研究は、教師の力量形成における「理論と実践との融合・往還」に焦点化したモデルカリキュラムと指導システムを開発し、その教育効果を検証することをねらいとしている。 そのため、我国の先行研究や事例調査、及び海外のEdD等を踏まえて輪郭を描き、愛知教育大学教職大学院において、カリキュラムの目標・内容・方法・評価、及び教育効果への影響過程の仮説モデルを開発・実施・検証する。次に、現職院生・ストレートマスターのそれぞれの力量形成に鑑み、教育実践と教育研究との「学びの関係性」を理論的・実証的に再検証していく。最終的に、これらの総合的な知見を援用して、今後の教職大学院、及び既設大学院に参考となる提案を行う。 平成26年度は、実施した教職大学院の現職教員院生の修了者・在学者を対象に実施した実態調査、並びに修士課程、並びに博士課程(PhDとEdD)の実態を調べるために、イギリスの2大学への訪問調査を実施した。また、平成27年度は、国立大学教職大学院21校について、カリキュラムに関する概要、並びに「教科教育学」や「教科内容学」の専門性の確保の実態について調査・比較し、教職大学院のカリキュラムについての現状の把握を行った。これらの結果を踏まえて、モデルカリキュラムの検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1) 愛知教育大学教職大学院の現職教員院生の修了者・在学者を対象に、現任校における役割や意識などの実態を質問紙法により調査を実施した。その結果、修了者・在学者自身が校内のミドルリーダーとして積極的に関わっている実態を明らかにするとともに、教職大学院のカリキュラムを改善していく方向性についても検討を加えた。 (2) 平成27年3月に、宮下と倉本で、修士課程、博士課程(PhDとEdD)の実態を調べるために、イギリスのUniversity of London(London)と、Newman University(Birmingham)に訪問調査を実施した。University of Londonでは、教育学部図書館において博士論文(PhDとEdD)を調べ、PhDとEdDの違いについて知見を得ることができた。また、Newman Universityでは、イギリスの教育養成における修士課程と博士課程(PhDとEdD)の実態について知見を得ることができた。 (3) 平成27年度は、国立大学教職大学院21校について、カリキュラムに関する概要、並びに「教科教育学」や「教科内容学」の専門性の確保の実態について調査・比較し、教職大学院のカリキュラムについての現状を把握した。これらの結果を踏まえ、教職大学院のモデルカリキュラムの開発を行った。 これら研究成果の一部は、宮下・倉本(2016);「教職大学院のカリキュラムに関する研究」,順天堂大学グローバル教養論集,第1巻、 宮下・倉本(2015);「教職大学院における現職教員院生の学びに関する研究」,愛知教育大学教育創造開発機構紀要,第5号に掲載するとともに、日本カリキュラム学会(倉本)、World Association of Lesson Studies International Conference 2015(タイ、倉本・宮下)、日本理科教育学会(宮下)、臨床教科教育学会(宮下)でも口頭発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度:モデルカリキュラムの検証・評価‐転用可能な他大学院への導入可能性の検討(PDCAの視点から)‐ (1) 27年度に開発したモデルカリキュラム(Plan)を実施し(Do)、教師に対する教育効果を検証・評価する(Check)。特にその際の留意点は、平成27年度に開発したカリキュラムの3要素に重点をおくが、一方では、国内外の他大学の情報を収集し、我々が開発・推進してきた実践との相違点との観点を明らかにする。 (2) 研究成果の発信と転用の視点から、得られた知見をまとめ、教育学(Curriculum & Instruction, Action Research等)、及び国内外の学会に発表して論文投稿をする。さらに、学内のFD、及び関連大学院・学部・学科との合同シンポジウムを開催し、学校・教育委員会、及び教師個人のNeedsに合致するカリキュラム・実践の浸透を図り(Action)、「理論と実践を融合・往還する大学院教育の可能性」を模索する。
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Causes of Carryover |
実態調査における集計作業などを研究者により行ったことなどにより、謝金が少なく済んだためによる。 また、図書館の活用をしたことにより、Action Research、EdD等に関する文献は購入せずに済んだためによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
・平成27年4月1日より、研究者代表の宮下が東京都文京区にある順天堂大学に転出しているため、研究代表者と研究分担者との打ち合わせを行うのに、愛知県刈谷市と東京都文京区との行き来するための旅費が必要である。・Professional Developmentや専門職養成に関する文献費用が必要である。・研究成果を踏まえて国内学会で発表するための旅費が必要である。・教員養成における修士課程やEdDの調査旅費が必要である。・国際学会でその成果をその成果を発表するための旅費が必要である。・発表原稿の外国語論文の校閲が必要である。・消耗品(2人×印刷代・文具類・その他)が必要である。
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Research Products
(11 results)