2014 Fiscal Year Research-status Report
消費者市民社会における倫理的消費者-消費文化をキー概念にした教材の開発と評価-
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26381267
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
鈴木 真由子 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (60241197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥谷 めぐみ 福岡教育大学, 教育学部, 講師 (20636162)
大本 久美子 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (30548748)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 消費者市民社会 / 倫理的消費者 / 消費文化 / 教材開発 / 評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、国内外の関係文献を全員で分担して分析・整理し、倫理的消費者の具体的なイメージについて検討した。次年度以降も継続する予定である。 消費者市民社会における倫理的消費者(エシカル・コンシューマー)の概念を整理するため、カナダ及び北欧(スウェーデン・ノルウェー)の研究者3名を対象とするヒアリング調査を実施した。ヒアリング対象者からは、それぞれ貴重な情報を収集できた。カナダでは、大本・奥谷がシュー・マクレガー氏から文献をはじめとする資料の提供を受けた。スウェーデンでは、鈴木・大本・奥谷がカーリン・ヤルメスコグ氏から国内の消費者教育関連の具体的な授業を含めた情報提供を受けた。ノルウェーでは、鈴木・大本・奥谷が元CCN(コンシューマー・シティズンシップ・ネットワーク)会長であるヴィクトリア・トーレセン氏から冊子等の資料提供のほか、国際会議で報告予定の講演内容についてプレゼンテーションしていただいた。現在、ヒアリングの一部をテープ起こしし、翻訳を終えている。 なお、カナダでは、国際家政学会議(IFHE)の開催に合わせて、大本・奥谷の2名がポスターセッションに参加し、これまでの成果を報告するとともに、ヒアリング対象者以外の教育関係者との交流及び情報交換を行った。 消費文化をキー概念にした教材については、教員養成系大学の学生を中心に実施した評価アンケートの結果に基づいて、試作版冊子改訂のポイントを検討するとともに、次年度の国際会議における調査に備えて、英語版冊子を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
海外の研究者に対するヒアリング調査を終え、研究分担者と情報が共有できている。また、平成27年度に予定している教材評価に向けて、試作教材の翻訳作業及び英語版教材の作成まで到達している。これまでの研究成果についても、国内外の学会において報告するとともに、国内外の研究者との交流・情報交換ができている。 以上の理由により、研究はおおむね順調に進展していると自己評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降も当初の計画に沿って研究を進める予定である。平成27年度は、韓国において消費文化に関する大学授業を参観するとともに、受講生へのインタビュー及び試作教材の英訳版に関する評価を依頼する。また、国内の消費者教育関係者に対して、倫理的消費者の定義や概念についてヒアリング調査を実施する。それらの成果を基にして、改訂版の教材を作成し、試行的に授業において活用する。
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Causes of Carryover |
物品を購入する計画であったが、既存のもので代替できたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
韓国調査および国際会議出席時における関係者との情報交換で使用する資料の作成に当てる計画である。
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Research Products
(5 results)