2014 Fiscal Year Research-status Report
中高生スマホ全盛期におけるネット依存対策・予防のための啓発カリキュラム開発
Project/Area Number |
26381279
|
Research Institution | Aomori University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
浅田 豊 青森県立保健大学, 健康科学部, 准教授 (00315532)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 大 弘前大学, 教育学部, 講師 (50550175)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 依存 / ネット / スマホ / カリキュラム / 教育方法 / 学校 / 家庭 / 地域 |
Outline of Annual Research Achievements |
ネット依存を含むネット・ケータイ問題は子どもの健全育成にとって深刻な事態であるが、その対策や研究には決して十分な蓄積があるとはいえない。そのため端末利用のもとで不快な体験や被害体験、ネット依存に陥ってしまう子どもが存在する。とくに近年加速度的に普及がすすむスマホは従来のケータイと異なりライン問題などあらたな性質の被害や問題が生じその拡大も予測されつつある。本研究ではネットリスクや情報モラルを啓発する立場からネット依存に特化した教育プログラムやカリキュラム開発を行う。子どもには健康教育等の観点からの啓発プログラムの提供、保護者にはネット依存からの脱却や予防を中心とした啓発、教育関係者には指導者養成を、それぞれ目指すものである。その際、青森県立保健大学、弘前大学の連携のもと、講演等を実施しその評価を行っていく。初年度は文献研究を遂行し、その成果を還元し、ネット依存対策を推進できる青森県内の中学校・高校・教育委員会・民間実践者・ネット関係研究者のネットワークを確立し、共通認識を図り、連携・協働体制の基礎を構築した。そのことはネット問題に関する全国規模の会議に出席し、2日間意見交換や議論に加わるとともに、初年度1年間の研究成果を全体会で発表したこと等からも裏付けられる。またネット依存そのものやネット依存対策に関する文献調査を実施した。これらをもとに、子ども・保護者対象のネット依存対応プログラムの開発に関し、その概念の抽出(①嗜癖・行動障害、過度の没入といった定義、②ストレスや同調圧力などの背景、③人間関係依存や情報検索、無目的・暇つぶしなどの類型、④長時間性や苛立ち、生活障害、精神不安等の基準、⑤居場所探しや癒し、交友関係認識、ゲーム特性などのメカニズム、⑥コミュニケーションやプログラム、ルール、コーディネーションなどの予防・脱却方策他)が完了した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
初年度であるが、研究成果を圧縮した内容を啓発リーフレットの形で製本発行することができた。また全国規模の会議において、初年度の研究成果の一部を発表することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
青森県立保健大学における研究倫理審査において承認(承認番号1444)を3月に得たため、引き続き関係機関(教育委員会、各中学校・高校)に挨拶と打ち合わせ(協力内容確認等含む)をあらためて初年度内に行った。この過程を経て、ヒトを対象とする質問紙調査等の段階に入る。
|
Causes of Carryover |
質問紙等の調査の実施において相当の予算を要するため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
質問紙等の調査の実施に関連した使用を予定。
|
Research Products
(2 results)