2014 Fiscal Year Research-status Report
手先の不器用さをもつ発達障害児のアセスメントと発達支援教材の開発と検証
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26381339
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Research Institution | Sagami Women's University |
Principal Investigator |
尾崎 康子 相模女子大学, 人間社会学部, 教授 (20401797)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TOTH Gabor 相模女子大学, 学芸学部, 教授 (00448680)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 発達障害 / 視覚-運動機能アセスメント / 発達支援教材 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,発達障害児に対して横断的研究を実施し,描画課題を発達障害児の手先の不器用さを調べるための視覚-運動機能アセスメントとして確立する。さらに,発達障害児の巧緻性を向上させる発達支援に有効な描画課題をまとめた発達支援教材を開発し,教育,保育,療育の場で活用できるようにすることが目的である。研究計画は、この目的に沿って①発達障害児への視覚-運動機能アセスメントの開発、②発達障害児の巧緻性を向上させる発達支援教材の開発、③発達障害児への発達支援教材の実施と検証を行うものである。 初年度である平成26年度では、視覚-運動機能アセスメントと発達支援教材の開発に向けて、基礎的資料を収集した。まず、研究代表者と研究分担者は、相模女子大学子育て支援センターで発達障害幼児を対象にした発達支援を行っている。その発達支援活動において、発達障害幼児の視覚-運動機能アセスメントの予備調査を行った。具体的には、研究代表者は、発達障害幼児に塗り絵教材を実施させて、その際の手指機能と描画結果を検討した。また、研究分担者は、発達障害幼児への発達体操を実施するなかで、粗大運動と微細運動の発達状況を検討した。 研究資料の収集に関しては、2015年3月24日~4月2日にイギリスとハンガリーの療育施設を訪問して発達障害幼児の運動指導の調査を行い、粗大運動と微細運動の発達支援の資料を収集した。また、ハンガリーでは,発達障害児のための様々な描画課題を掲載したワークブックが多数作成されており,特別支援教育や特別支援保育において一人一冊所有して日常的に取り組んでいる。今回の海外調査においてそれらのワークブックを多数購入し、内容を検討した。 また、視覚-運動機能アセスメントと発達支援教材の開発に向けて、平成27年度には、視覚-運動機能の量的データを測定する予定であるが、そのための測定機器についても研修会で情報を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
視覚-運動機能アセスメントと発達支援教材の開発に向けて、基礎的資料の収集は順調に進展している。また、視覚-運動機能の量的データを測定する機器についても研修会で情報を得ることができ、平成27年度の活動の準備が整った。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度には、視覚-運動機能アセスメントと発達支援教材の開発に向けての基礎的資料を収集した。また、視覚-運動機能の量的データを測定する機器の情報を得ることができたので、平成27年度には、視覚-運動機能の測定機器を購入し、発達障害幼児の量的データをとる予定である。また、それと並行して、発達支援教材の内容を具体的に検討していく。
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Causes of Carryover |
当該年度は、資料収集が中心だったため、備品などの購入には至らなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度には、測定機器の情報を得たので、それを購入して量的データをとる計画である。また、それに伴う教材教具の購入が必要であるので、次年度に多くの使用額が見込まれる。
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