2016 Fiscal Year Annual Research Report
Preparation of Ordered Porous Alumina Through-Hole Membrane by Two-Layer Anodization
Project/Area Number |
26390021
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
柳下 崇 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 准教授 (50392923)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 陽極酸化ポーラスアルミナ / スルーホールメンブレン |
Outline of Annual Research Achievements |
H28年度は,下記に示す項目について検討を行った. 1)理想配列ポーラスアルミナスルーホールメンブレンの形成 陽極酸化を行うAl板の表面に,規則的な突起パターンを有するモールドを用いてあらかじめテクスチャリング処理を施すことで,くぼみパターンの形成を行い,これに陽極酸化を行うとくぼみ部分から細孔発生が誘導されるため,テクスチャリング処理を施したパターン部全面で細孔が理想配列したポーラスアルミナを得ることができる.このようなテクスチャリング処理と,高濃度硫酸浴を用いた二層アノード酸化プロセスを組み合わせることで,一度のテクスチャリンツ処理で理想配列ポーラスアルミナスルーホールメンブレンが繰り返し形成可能であることを明らかにした.用いる硫酸浴濃度を調節することによって,細孔周期が63-400nmの理想配列メンブレンの繰り返し形成が可能であることが示された. 2)本プロセスによって得られたスルーホールメンブレンの濾過フィルターへの検討を行った.本手法で作製されるスルーホールメンブレンの膜厚は陽極酸化時間によって制御することが可能であるが,作製条件の最適化を行うことでディスク形状のメンブレンだけでなく,円筒状メンブレンも濾過用フィルターとして用いるのに十分な機械強度を有した試料を得ることが可能であった.予備的検討として蒸留水の透過測定を行ったところ,メンブレンの形状によらず透過流量と押し出し圧力に比例関係がみられることが分かった.
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