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2014 Fiscal Year Annual Research Report

リガンド活性型イオンチャネル集積化による、新規センサーシステムの開発

Research Project

Project/Area Number 26390036
Research InstitutionOkazaki Research Facilities, National Institutes of Natural Sciences

Principal Investigator

佐藤 幸治  大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設), 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 特任准教授 (20444101)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2015-03-31
Keywordsバイオセンサー / 嗅覚 / イオンチャネル / MEMS
Outline of Annual Research Achievements

昆虫のにおい受容体は、揮発性有機化合物を含む多種多様な化学物質のシグナルを電流変換する機能を持つ、イオンチャネルファミリーである。本研究では、生物工学とMEMS 技術を利用して、これらのイオンチャネルを利用した簡便なセンサーを開発し、新規の生体分子計測技術としての可能性を探索した。
におい受容体はバイオセンサーとして大きな注目を集めているが、いまだ生体が行う様な気体状分子を検知させる事には成功していない。そこで、イオンチャネルを発現した均質な細胞を集積化することで、においに対する微小な細胞内電位変化を増幅し、細胞外電位として容易に測定できるデバイスの開発を試みた。まず遺伝子発現条件を検討し、におい受容体遺伝子を導入したHEK293T細胞を、PDMSで作製したマイクロチェンバーで培養する事で、におい受容体を発現したスフェロイドを作製した。このスフェロイドをPDMSをモールドとして作製したアガロースのマイクロチェンバーに置いたところ、表面にマイクロスケールの液相が形成された。そこでイオンチャネル電流を細胞外電位として測定した結果、気体状匂い分子に対する反応が測定できた。この方法を用いて、ハマダラカのGPROR2という、生体では2-メチルフェノールに応答する受容体を測定した結果、気相匂い刺激では2-メチルフェノールにはほとんど応答せず、ベンズアルデヒドに強く応答することがわかった。この結果は本手法では再現できていない、生体の嗅覚器表面を構成する気液界面に含まれる成分が、におい受容体のにおい認識に影響を与える事を示している。
本手法は、このようなにおい認識における気液界面の役割を明らかにする上で有用であると考えられた。以上の成果は応用化学分野の最高峰誌であるAngewandte Chemie International Editionで報告した。

  • Research Products

    (8 results)

All 2015 2014 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Acknowledgement Compliant: 1 results) Presentation (2 results) (of which Invited: 1 results) Remarks (5 results)

  • [Journal Article] Chemical vapor detection using a reconstituted insect olfactory receptor complex.2014

    • Author(s)
      Koji Sato and Shoji Takeuchi
    • Journal Title

      Angewandte Chemie International Edition

      Volume: 53 Pages: 11798-11802

    • DOI

      10.1002/anie.201404720

    • Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
  • [Presentation] におい受容体による気体状分子の検出ーその仕組みと応用2015

    • Author(s)
      佐藤 幸治
    • Organizer
      酵素工学研究会第74回講演会
    • Place of Presentation
      東京大学山上会館(東京都・文京区))
    • Year and Date
      2015-10-16 – 2015-10-16
    • Invited
  • [Presentation] 匂い受容体再構成系への気相匂い刺激2014

    • Author(s)
      佐藤 幸治
    • Organizer
      日本味と匂学会
    • Place of Presentation
      静岡市清水文化会館マリナート(静岡県・静岡市)
    • Year and Date
      2014-10-02 – 2014-10-04
  • [Remarks] 匂い受容体たんぱく質が発現した立体組織を用いて、空気中の匂いを感知することに成功

    • URL

      http://www.jst.go.jp/pr/announce/20140729/index.html

  • [Remarks] 超高感度な「人工鼻」実現に道 東大がバイオセンサー

    • URL

      http://www.nikkei.com/article/DGXMZO79351170W4A101C1000000/

  • [Remarks] 「イヌの嗅覚を再現できるかも」、空気中の匂い物質を感知する昆虫由来の細胞センサーを東大が開発

    • URL

      http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20140804/410318/?rt=nocnt

  • [Remarks] 東大、細胞で匂いセンサー作製-生物の鼻腔構造を模倣

    • URL

      http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0720140805eaai.html

  • [Remarks] Sniffing out an artifical insect 'nose'

    • URL

      http://www.asianscientist.com/2014/08/in-the-lab/sniffing-artificial-insect-nose-2014/

URL: 

Published: 2016-06-01  

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