2017 Fiscal Year Annual Research Report
Non-contact, non-staining three-dimensional microscopic imaging based on high-precision phase measurement
Project/Area Number |
26390079
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
渡邉 恵理子 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (20424765)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 光干渉計測 / ホログラフィ |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、①フィードバック型位相計測システムに偏光計測モジュールを組み込むことによる偏光・位相情報の同時計測の高精度化、②ホログラフィック顕微鏡における3次元イメージングの高精度化、の2つの項目を主に実施した。 通常の細胞計測では、細胞をシャーレに保持して測定するが、シャーレの微細な傾きや粗さなどが細胞の光路長位相差や複屈折位相差データに誤差を与える。このシャーレなどによる対象細胞以外のベース歪み影響を除去する補正手法を、光路長位相差と複屈折位相差の両者に対して検討した。細胞の光路長位相差に関しては、細胞以外のベース面を推定し、推定ベースを差し引くことで細胞部分のみの情報を精度よく算出できることを確認した。また、複屈折位相差と主軸方位を含む複屈折ベクトルの加減算により、主軸方位と複屈折位相差のベース補正を実施した。これらのベース補正後では、細胞部分のみの光路長位相差や複屈折位相差を検出できるため、より高精度な細胞計測を行えることを実験により確認した。 また、ホログラフィック顕微鏡における3次元イメージングの高精度化として、奥行方向などの校正方法を検討した。本研究で実装したホログラフィック顕微鏡では、要求される空間分解能と視野を元に、撮像面からサンプル設置位置までの距離、参照光源から撮像面までの距離を決定する。しかし、装置実装の際に参照光源から撮像面までの距離などに誤差が生じると、その値は物体の奥行情報のイメージングに対して大きな誤差となる。そのため、奥行方向に強度分布の指標を付けた、厚みの既知な校正デバイス(指標以外は透明)を試作し、この校正デバイスの実測値により、再構成イメージングの結像関係パラメータを決定する方法を実施した。これにより、サンプルの厚み方向の再構成誤差を抑制できることを確認した。
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