2015 Fiscal Year Research-status Report
ボクセル連成解析による液体入りゴムブッシュの振動特性創成に関する研究
Project/Area Number |
26390131
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
岡澤 重信 山梨大学, 総合研究部, 教授 (10312620)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | ボクセル解析 / 連成解析 / ゴムブッシュ / 振動解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
実際のゴムブッシュ内部は複雑な形状を有しているが,まずは形状が簡易なモデルで連成解析を実施した.そしてゴムと流体の混合体としての振動特性の把握と,オリフィスを模擬した流路の幅が振動特性に及ぼす影響を考察した.詳細は以下のようである. (a) ゴムブッシュのモデル化:ゴムブッシュを簡易的にモデル化した.軸部分も金属としてモデル化するので合計3つの種類の異なる物体の混合体となるが,ここでのゴムは超弾性材料で粘性効果は含まないものを用いた. (b) ゴムと流体の混合体の振動解析:軸部分に左右の繰り返し変位を与えて,その変位を横軸に対応する荷重を縦軸にとったグラフを作成した. (c) 加振周波数やオリフィス幅が剛性や減衰に及ぼす影響の検討:リサージュ楕円の傾きが剛性となり,楕円面積が減衰として評価される.加振周波数やオリフィス幅がリサージュから得られる剛性や減衰にどのような影響を及ぼすかを検討した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
想定していた研究計画を実施できた.ゴムと流体からなる連成挙動を高精度に再現するためのプログラムを新たに開発して,そのプログラムによってゴムブッシュの性能評価を実施した.そしてゴムブッシュの剛性や減衰を効率的に評価する方法を確立できた.今後はこの振動特性を任意に創成できるように各部材の形状を決定して,液体入りゴムブッシュの性能向上さらには様々な分野の応用へと展開予定である.
|
Strategy for Future Research Activity |
実際のゴムブッシュと合致した内部形状での解析と実験結果を比較し,本解析の正当性を確認する.その後にゴムブッシュのゴム部分やオリフィスの形状を最適化して,意図する剛性や減衰になるように振動特性を創成する.詳細は以下のようである. (a) 実際のゴムブッシュの振動解析と加振実験との比較 実際の複雑なゴムブッシュ形状を,CADデータから読みこんで解析モデルを作成する.そしてその振動解析と加振実験との整合性の確認を行う.整合性を得るために材料パラメータ同定や解析の細かい調整を実施する. (b) ゴムやオリフィス形状の最適化 ゴムブッシュの剛性と減衰を設計者が意図するように制御することが,振動特性を創成するという意味での本研究の最終的な目的である.剛性と減衰を目的関数そしてゴムやオリフィスの形状などを設計変数として,振動解析を繰り返して非線形動的問題における最適解を見つける.
|
Research Products
(10 results)