2015 Fiscal Year Research-status Report
パラフェルミオン代数を用いたコード頂点作用素代数の研究
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26400040
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
山田 裕理 一橋大学, 大学院経済学研究科, 特任教授 (50134888)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 頂点作用素代数 / パラフェルミオン代数 / アフィンリー代数 / 格子 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度に引き続き、階数1のA型アフィンリー代数のレベルkの可積分表現のなす頂点作用素代数におけるハイゼンベルグ部分代数によるコミュタントとして定義されるパラフェルミオン頂点作用素代数K(sl_2,k)、およびその既約加群を用いて構成されるコードに付随する頂点作用素代数について研究を行った。 平成26年度では、ある種の有理格子に付随する一般化された頂点代数の内部にパラフェルミオン頂点作用素代数K(sl_2,k)のk個のsimple currentを構成したが、平成27年度は平成26年度で行った研究とは異なる方法を採用することにより、パラフェルミオン頂点作用素代数K(sl_2,k)のk(k+1)/2個の既約加群すべてを、ある種の有理格子に付随する一般化された頂点代数の内部に具体的に構成することができた。この結果は、コード頂点作用素代数の既約加群の研究にとって重要な意味をもつものである。また、コード頂点作用素代数のもとになるコードの満たすべき条件を検討し、ランクが小さい場合にそのようなコードを分類した。 平成27年度に得られた研究成果を、ブルガリアのBulgarian Academy of Sciences、Varna市で開催された国際研究集会(2015年6月19日)、オーストラリアのAustralian National University、Acton市で開催された国際研究集会(2015年7月17日)、中国の四川大学、成都市で開催された国際研究集会(2015年9月7日)、東北大学で開催された国際研究集会(2016年3月9日)、台湾の佛光大学、礁渓市で開催された国際研究集会(2016年3月24日)で発表した。このほか、静岡大学で開催された第60回代数学シンポジウム(2015年9月3日)において講演した。その内容はシンポジウム報告集に掲載されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究計画策定当時より良い条件のもとで、有理格子に付随する一般化された頂点代数の内部にパラフェルミオン頂点作用素代数K(sl_2,k)のすべての既約加群を具体的に構成することができた。この構成では、K(sl_2,k)の既約加群のうちk個のsimple currentとそれ以外のk(k-1)/2個の既約加群の差異が明示的に現れるので、コード頂点作用素代数の既約加群の研究にとって有用である。また、コード頂点作用素代数のもとになるコードについても研究が進展した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度までの研究成果を踏まえて、コード頂点作用素代数に関する研究を一層進める。特に、有理格子に付随する一般化された頂点代数の内部にコード頂点作用素代数の既約加群を具体的に構成することに集中して取り組む。既約加群を分類する際には、既約加群のトップレベルに注目することが常套手段であり、本研究でも既約加群のトップレベルを詳しく考察することとする。コード頂点作用素代数のもとになるコードについても、研究を進める。 様々な研究者との研究打合せは、研究を進めるうえで重要である。平成28年度においても、研究集会等の機会を利用して研究成果を積極的に発表し、研究交流に努める。
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Causes of Carryover |
旅費において端数が出たこと、およびその他の費目に支出がなかったことにより、7,180円の次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究成果発表および研究打合せのための国内、国外の旅費を計上する。表現論と数理物理関係の書籍を購入する。
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Research Products
(9 results)