2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26400043
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
稲場 道明 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (80359934)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | モジュライ / 接続 |
Outline of Annual Research Achievements |
非特異射影代数曲線上で不分岐不確定特異点を持つ接続のモジュライの概念を定式化し、そのモジュライ空間の構成と非特異性、次元計算、シンプレクティック形式の構成等を行った。この結果は2014年7月にフランスのレンヌでの研究集会で発表したが、後に論文の執筆作業の間にモジュライの定式化を改良した方がより簡明になることに気づき、拙速に論文完成を目指すより完成度の高い論文にすることを目標として論文執筆作業に取り組んでいた。結果的に、複雑過ぎて非専門家にはまず読めないような内容のモジュライの定義をかなり簡明化することができ、一般的な形でのモジュライ空間の存在、非特異性、次元が期待次元であること、シンプレクティック形式の存在という中心的部分の証明は書き上げることができた。ただ、証明の核心部分は完成したものの、素朴な感覚で読めるための導入部分の説明を現在書いているところで、27年度に入ったら早速論文を完成させて投稿する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
不分岐な不確定特異点を持つ接続のモジュライの定式化をまず完成させ、そのモジュライ空間の構成をしておくことが本年度の目的であった。その論文の完成までは至らなかったが、想定していたモジュライの定義の改良ができたことが理由で、この改良できたことが、後に一般モノドロミー保存変形の記述にも役立つ可能性があると思われるため、研究は概ね順調と思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
まずははっきり第一歩目の成果を国内外に示すため、モジュライの構成の論文を完成させて公表し、投稿することが一番初めにするべきことである。その後に、一般モノドロミー保存変形の記述をすること、幾何学的パンルべ性がどの程度言えそうかについて研究を深めていきたい。
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Research Products
(1 results)