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2015 Fiscal Year Research-status Report

圏論的な枠組み・アプローチによる局所コホモロジー加群の性質に関する研究

Research Project

Project/Area Number 26400044
Research InstitutionNara University of Education

Principal Investigator

川崎 謙一郎  奈良教育大学, 教育学部, 教授 (60288040)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords代数学 / 可換代数 / 局所コホモロジー加群 / 圏(セール圏, アーベル圏) / 余有限加群 / モノミアル / ハイパー群 / 算数・数学教育
Outline of Annual Research Achievements

片側有界な複体についてその余有限性の特徴づけを行った. さらに国内外の最新の関連論文について, その内容の分析を行った. 途中結果であるが, 本年度得られた成果を国内の研究会で口頭発表をおこなった. 現在, 非有界な複体についてその余有限性の特徴づけをする方向性を持って研究を続行している. 余有限性の特徴づけを非有界な複体に拡張する場合, Hartshorne の補題を修正する必要があると予想された. 精査が必要であるが改良された補題が得られたので, 当該年度中にてその成果について講演を行った.
アファイン双対などの双対性に関して, 片側有界な複体については専門家の間ではよく知られていると考えられている. 非有界な複体についても, その双対性は知られているとされる. 一方で, 本研究期間初年度から文献を調査してきているがその証明について見つけることができなかった. その直接的な証明について, 本研究助成により独自に証明が得られた. さらに, その証明を与えていく過程で, コホモロジーの有限性に関する性質についても調べることができた. 今後, なにかしらの研究会にて発表を予定している.
局所コホモロジー加群の自己準同型環の構造についてこれまで調べてきた. 特に, その自己準同型環がネーター環になるかどうかという問題について, 非ネーター性を与える例について継続して調べていく予定である. 本研究期間の当初から調べてきているが, 現時点で面白い例を見つけることができていない状態である. もちろんそのような例は存在しないのかもしれない. ネーター・非ネーター性を与える本質的な性質について考えながら調査する必要がある. 本質的な性質を見つけることを含めて, 今後の課題である. 1つの方法として, 実際にコンピューターソフトを導入して調べていくことを考えている.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

以前, 投稿した本研究課題に関する論文について, 雑誌編集者からレスポンスがあった. 現時点では. 掲載が決定したわけではないが, 進展があったということは報告できる. 現在, 修正を加え再投稿し終えた状況である. 査読にかなりの時間がかかっている.

Strategy for Future Research Activity

投稿論文について, その拡張を考えている. 特に, 余有限複体の特徴づけに関連して, 有界でない複体についても同様の結果が成り立つか考察していく. また, 局所コホモロジー加群に関する具体例についても並行して計算をしていく. 例えば, 高さ番目の局所コホモロジー加群の自己準同型加群は, 実は可換環となるが, そのネーター性などの性質を与える例について調べて行きたい.

Causes of Carryover

本年度は, 図書費と旅費に経費を当てた. 謝金については支出しないことになった. 節約を旨に, 工夫をしながら使途を決定したので, 余剰金が発生したと考えられる. 一方で, 次年度使用額については, 10千円未満であることは付記する.

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度は研究集会「Workshop in Nara University of Education 2016 on Commutative algebra, Banach algebras (preserver problem), Hypergroups and their related topics」を計画している. そこで本科学研究費の一部を使用する予定である. 前年度からの繰越金については (10千円未満), 主に当日の文具費に当てる予定である.

  • Research Products

    (2 results)

All 2015

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 導来圏に関するHartshorne の定理の改良~有界でない余有限複体の特徴付けに向けて~2015

    • Author(s)
      川崎 謙一郎
    • Organizer
      第3回新潟セミナー
    • Place of Presentation
      新潟大学駅南キャンパス「ときめいと」講義室A
    • Year and Date
      2015-12-20 – 2015-12-20
  • [Presentation] 単項イデアルに関する余有限複体の特徴付けについて2015

    • Author(s)
      川崎 謙一郎
    • Organizer
      第88回米沢数学セミナー『可換Banach 環と関連分野研究集会』
    • Place of Presentation
      山形大学工学部国際事業化センターMOT3F講義室A
    • Year and Date
      2015-06-27 – 2015-06-27

URL: 

Published: 2017-01-06  

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