2016 Fiscal Year Annual Research Report
A research on properties on local cohomology modules from the approach of category theory.
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26400044
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
川崎 謙一郎 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (60288040)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 代数学 / 可換代数 / 局所コホモロジー加群 / 圏(セール圏, アーベル圏, etc) / 余有限加群 / モノミアル / ハイパー群 / 算数・数学教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本科学研究費助成金による成果は, 次の 1 つの定理を得, その詳細な証明を与えることができたことである. 定理. A を 1 を持つ可換ネーター環とし, 有限 Krull 次元ゴレンスタイン環の準同型像とする. また, J を A のイデアルとする.さらに A は J-進位相で完備であると仮定する. N・ を A-加群からなる複体の D+(A) における対象とする. ただし, D+(A) は対象が下に有界な複体からなる導来圏とする. もし イデアル J が 1次元または単項であるならば A-加群からなる複体 N・ について次の必要十分条件が成り立つ: 「N・ が J-余有限複体であるための必要十分条件は N・のすべてのコホモロジー加群が M(A, J)cof に属することである. 」 問題: 次の特徴付けをみたす R-加群のアーベル圏 Mcof は存在するか? N・が D(R, J)cof に属する必要十分条件は すべての N・のコホモロジー加群が Mcof に属することである. ただし, R を有限 Krull 次元正則環とする. 上記の問題に関し, 正則でない可換ネーター環で, 双対複体をもつという条件の下で, イデアル J が 1 次元イデアルまたは単項イデアルであるとき, 上記定理における主張にみられるような, 余有限複体の特徴づけを与えることに成功した. イデアル J が 2 次元または 2 元生成の状況では反例が知られている. 本結果により R. Hartshorne (1969/70 に出版されている) が与えた上記問題 (Hartshorne の第四問題) について, 可換ネーター環における 1 次元のイデアルおよび単項イデアルに対して 1 つの解答を与えたことになる.
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Remarks |
(1)~Representation Theory, Operator Algebras and Hypergroups~, (2)~The international meeting on Commutative algebra, Banach algebras (preserver problem), Hypergroups and their related topics~(上記参照)
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