2014 Fiscal Year Research-status Report
Stanley-Reisner イデアルの算術階数とそのべきの射影次元
Project/Area Number |
26400049
|
Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
寺井 直樹 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (90259862)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄田 敏宏 佐賀大学, 文化教育学部, 准教授 (10432957)
岡田 拓三 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (20547012)
宮崎 誓 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90229831)
青山 崇洋 佐賀大学, 文化教育学部, 准教授 (60516178)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | Stanley-Reisner イデアル / 算術階数 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、Stanley-Reisner イデアルの算術階数と極小自由分解についてその可換環論的、ホモロジー代数的性質を考察し、組合せ論的応用を探ることにある。イデアルの算術階数とは、そのイデアルが定義する空間が集合として何枚の超曲面の交わりとして表現されるかという最小数、あるいはイデアルの言葉では、そのイデアルと根基イデアルを同じくするイデアルの中で極小生成系の元の個数が最少であるものの極小生成系の元の個数である。イデアルの算術階数を求めることは可換環論・代数幾何学における伝統的な問題である。Stanley-Reisner イデアルに関してはその算術階数はその剰余環の極小自由分解の長さ、つまり、その剰余環の射影次元以上であることが知られている。そこで、これら2つの不変量がいつ等しくなるかが問題となる。平成26年度には弦グラフの辺イデアルに関してその算術階数とその剰余環の射影次元が等しいことを示すことを目標に研究した。これは林についての同様の研究の一般化にあたる。様々な例で計算してみたところ、生成元については見通しを得た。 また、Stanley-Reisner イデアルの2乗べきによる剰余環が深さ0、1である条件を組合せ論的に記述した。いずれもが基礎体によらないことがわかった。 また。Stanley-Reisner イデアルの2乗べきによる剰余環がセール条件S2を満たす条件についても考察した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
弦グラフの辺イデアルに関してその算術階数とその剰余環の射影次元が等しいことを示すことを目標に研究した。極小生成系の元の個数が最少であるものの極小生成系の元については見通しをえたので、これはまずまずの進展であると言えると思う。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成26年度には弦グラフの辺イデアルに関してその算術階数とその剰余環の射影次元が等しいことを示すことを目標に研究し、様々な例で計算してみたところ、生成元については見通しを得た。したがって、この証明を与える努力をおこなう。今後も連携研究者と緊密な研究連絡をとりながら研究をすすめたい。組合せ論的観点、位相幾何学的観点、純可換環論的観点のそれぞれの長所をとりいれながら研究していくのが有望であると思われる。
|
Causes of Carryover |
予定していた海外出張を平成27年度に行ったほうがより研究が効果的に進むと判断したため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
国内及び海外の研究者と研究打ち合わせを行うため、またシンポジウム等で情報収集を行うために研究資金の7割を支出する。残り3割は研究資料、コンピュータ関連の費用に充当する予定である。
|
Research Products
(1 results)