2014 Fiscal Year Research-status Report
次数付超曲面上の極大コーエン・マコーレー加群に関する研究
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26400056
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
荒谷 督司 岡山理科大学, 理学部, 准教授 (70613222)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 超曲面 / Gorenstein 環 / 極大コーエン・マコーレー加群 / 次数付環 / weighted projective line |
Outline of Annual Research Achievements |
Gorenstein 環は超曲面の一般化である。また、Gorenstein 環上の極大コーエン・マコーレー加群のなす圏は双対性を持つとてもきれいな構造を持っていることから、超曲面上の極大コーエン・マコーレー加群を調べるにあたり、環の Gorenstein 性が重要になってくることがわかる。 1965年 Auslander と Bridger は著書 「Stable module theory」 の中で加群の torsionfree 性に関する概念を与えた。Evans と Griffith は1985年著書 「Syzygies」 の中で環の Gorenstein 性と加群の torsionfree 性、Serre の (S_n) 条件との関係を紹介した。これらの背景のもと、奈良工業高等専門学校の飯間圭一郎氏との共同研究において、彼らの結果を半双対化加群を用いて一般化した。さらに、その結果を用いることにより、「d-次元のコーエン・マコーレー環上の正準加群がd番目のシジジー加群になっていること」と「基礎環が Gorenstein 環であること」が同値であるという Leuschke と Wiegand の結果を復元することができた。 一方で、次数付超曲面の研究するために、Lenzing による 「Rings of singularities」 で weighted projective line について学んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
weighted projective line の勉強は順調に進んでおり、さらに奈良工業高等専門学校の飯間圭一郎氏との共同研究も着実に進んでいることにより、おおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
weighted projective line に関する知識をもっと深め、次数付超曲面上の極大コーエン・マコーレー加群のなす圏(およびその安定圏)の Auslander-Reiten 箙を調べていく。その結果を用いて、それらの圏において傾対象が存在するかどうかを調べ、その傾対象の自己準同型環の性質を調べる。
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Causes of Carryover |
2015年度に二つの大きな研究集会「可換環論シンポジウム」、「可換環論セミナー」の世話役を引き受けることとなり、少しでも多くの予算が使えるようにしておくため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究集会「可換環論シンポジウム」、「可換環論セミナー」を開催する際の予算に充てる。
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