2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26400063
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
三上 健太郎 秋田大学, その他部局等, 名誉教授 (70006592)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | コホモロジー / ハミルトンベクトル場 / ゲルファント・フックス・コホモロジー群 / 目時クラス |
Outline of Annual Research Achievements |
2n次元斜交線形空間(シンプレクティック・ベクトル空間)の形式的ハミルトンベクトル場の成す無限次元リー環の斜交群不変(相対)ゲルファント・フックスコホモロジー群をウエイトを指定する毎に有限次元の議論に帰着して研究を続けている。 ウエイトを指定した場合の余鎖体の構造を組合せ論的に知る法則とその具体的な既約分解を得る手段そしてその既約分解の具体的な基底を得る方法を n=1, ウエイト 22 までは Higher weight Gel'fand-Kalinin-Fuks classes of formal Hamiltonian vector fields of ymplectic R^2 (arXiv:1210.1662 on http://arXiv.org) に公開しています。 その一つの応用として, ウエイト16の場合に目時クラスに関する森田茂之氏等の予想に対する肯定的な証明を与え Journal Mathematical Society of Japan (日本数学会) に An affirmative answer to a conjecture on the Metoki class (by K.Mikami) として投稿し2014年12月に受理された。Articles in Press(cf. ttp://mathsoc.jp/publication/JMSJ/inpress.html) のリストに公開されています。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2n次元斜交線形空間(シンプレクティック・ベクトル空間)の形式的ハミルトンベクトル場の成す無限次元リー環の斜交群不変(相対)ゲルファント・フックスコホモロジー群をウエイトを指定する毎に有限次元の議論に帰着して研究を続けています。 これまでの研究の蓄積の上で, その一つの応用として, ウエイト16の場合に目時クラスに関する森田茂之氏等の予想に対する肯定的な証明を与え Journal Mathematical Society of Japan (日本数学会) に An affirmative answer to a conjecture on the Metoki class (by K.Mikami) として受理されたことは, これまでの研究方針や方向に確かな手応えを覚え概ね順調に進展していると思われます。
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Strategy for Future Research Activity |
2n次元斜交線形空間の形式的ハミルトンベクトル場の成す無限次元リー環の斜交群不変(相対)ゲルファント・フックスコホモロジー群をウエイトを指定する毎に有限次元の議論に帰着して研究を続けている。n=1, ウエイト 24 について, 余鎖体の次元が, dimC{3}=23,..., dimC{6}=2897, dimC{7}=4281, ... dimC{12}=1 と全て分かっていることから, オイラー特性数(Euler characteristic number) は -2 であり, 自明でないベッチ数が複数出現するはずである。次数6,7,8以外のベッチ数が自明であることは確認済であるが次数6と次数7の余鎖体間の余境界作用素の行列表現を得る作業はソースとターゲットの空間次元の大きさ(上記2897,4281)と現有マシンの非力さから一日延べ3個計算が進む現状で有り, 単純計算で行列表現を得るのは825日後と予想される。現状を打破する方策を苦吟中である。 2n次元斜交線形空間の対称性を表す2n次元斜交群 Sp(2n) はDynkin図形の記号では Cn 型であるが, n=1の場合は A1=B1=C1 であり, n=2の場合は, B2=C2であり, 表現論の観点からは, 真の2n次元斜交群 Sp(2n)-理論の最初は, 6次元斜交線形空間の研究であるとの観点に立ち, 6次元斜交線形空間の形式的ハミルトン・ベクトル場のなす無限次元リー環の相対ゲルファント・フックス・コホモロジー群の研究を継続します。その際, Clebsh-Gordan rule, Littlewood-Richardson ruleの代わりに, 柏原正樹先生のCrystal base theory (結晶基底理論) が極めて有効な助けとなるとの実感を予備研究で持っており, 研究の進捗を大いに期待しています。Cn型の場合の, クリスタル・ベースの生成ブログラムとテンソル積の既約分解の数式処理プログラムは数式処理ソフト Maple にてほぼ完成しています。
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Research Products
(5 results)