2017 Fiscal Year Research-status Report
幾何学的変分問題と離散幾何学の数値解析を援用した研究
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26400067
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
内藤 久資 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 准教授 (40211411)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 離散幾何学 / 微分幾何学 |
Outline of Annual Research Achievements |
3次元ユークリッド空間内の三分岐離散曲面に対して,ガウス曲率および平均曲率を定義し,同時に三分岐離散曲面に対して,その細分を定義した.定義した細分によって,適切な条件の下では細分列がハウスドルフ収束することを証明した.さらに,曲率を含めて収束する例を構築した.この研究では,コンピュータグラフィックスで用いられる離散曲面に対する曲率との比較を行い,我々の曲率が妥当な定義を行っていることも確認した.この研究は,コンピュータグラフィックスの専門誌である Computer Aided Geometric Design から出版され,出版後半年を経過した段階で,"Most downloaded article" の一つとなっている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目標であった,三分岐離散曲面に対する曲率定義を妥当な形で行い,幾つかの例においては「滑らか」な収束を証明できた.また,それらがコンピュータグラフィックスにおける数値計算にも有効な定義である可能性があることによる.
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Strategy for Future Research Activity |
現在では,「滑らか」な収束は特殊な例(特殊な条件下)でしか示すことができていない.そのため,細分方法として,より変分構造に依存する方法によって,より広い範囲での滑らかな収束,および特異点の特定などの研究を行う.
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Causes of Carryover |
共同研究に関わる経費が,相手研究機関から支出されたこともあり,予定よりも少額で研究を実行できた. そのため,研究計画に変更は必要ない
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Research Products
(4 results)