2016 Fiscal Year Research-status Report
多様体の位相不変量と保型形式および一般デデキント和の研究
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26400098
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Research Institution | Tsuda College |
Principal Investigator |
福原 真二 津田塾大学, その他部局等, 名誉教授 (20011687)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮澤 治子 津田塾大学, 付置研究所, 研究員 (40266276)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | デデキント和 / ベルヌーイ数 / 位相不変量 / 結び目 / 曲面上の曲線 / 結び目不変量 / ジョーンズ多項式 / カウフマン多項式 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者は、曲面上の曲線のホモトピー不変量の研究を行った。これは久野雄介氏(津田塾大)との共同研究である。曲面上の曲線は、曲面と区間の直積空間内の一般化された絡み目を定める。この絡み目にはジョーンズ=カウフマン型の多項式を定義することが可能である。こうして曲面上の曲線に対して定まる多項式はホモトピー不変であることが証明される。またこの多項式を用いて曲線の最小交点数の評価式が得られる。より正確には多項式の最高次数と最低次数の差が自己交差点の数の4倍でおさえられるのである。その結果、曲面上に描かれた曲線で、どのような連続変形を行っても自己交差をそれ以上減らせない例を見いだすことなどが可能である。これらの結果は"Kauffman-Jones polynomial of a curve on a surface" by Shinji Fukuhara and Yusuke Kunoにまとめられ、Web上に公開されている。この論文で与えられたジョーンズ=カウフマン型多項式を計算するためのアルゴリズムを利用して、各種の結び目のジョーンズ多項式の明示的公式を求める事が期待される。今後の課題としたい。 研究分担者の宮澤治子氏は、仮想絡み目との関連で、ウェルデッド絡み目の不変量を研究してい る。最近、和田 康載氏 (早稲田大)および安原晃氏(津田塾大)との共同研究により”交差の多重化から得られるウェルデッド絡み目の不変量”という題名の論文をまとめ、東京女子大学トポロジーセミナーにおいて発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
曲線のホモトピー不変量の研究では進展があったが、一方で不変量と一般デデキント和の関連を十分に究明できなかった。ただし、ジョーンズ=カウフマン型多項式を計算するためのコンピュータプログラムが共著者の久野雄介氏により得られている。これを使って獲得した膨大なデータから不変量と一般デデキント和の関連を捉えたい。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は主に、曲面上の曲線のホモトピー不変量の研究を行ってきた。この不変量の中に一般デデキント和に関するものが出現することを予想しており、保型形式との関連も追及している。そのため、保型形式の専門家と共同研究するつもりである。 特に2橋結び目のジョーンズ=カウフマン型多項式の公式が、一般デデキント和の応用につながると期待している。
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Causes of Carryover |
海外から共同研究者を招聘する予定であったが、準備が整わず次年度に延期した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度、共同研究が可能な海外の研究者に旅費として支給する。また研究に必要な物品費に当てる。
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