Outline of Annual Research Achievements |
Sをシグマコンパクトな距離空間、kを直積空間S×S上で定義された正の連続関数、P,QをS上のボレル確率測度とする。直積測度P×Qに対するSchrodingerの汎関数方程式の解(である直積測度)m×nは一意的に定まることがB. Jamisonにより知られている。m×nに対して、我々は次の結果を得た。 (1)-Sがコンパクトな場合- S上の有限ボレル測度全体の空間には全変動距離から決まる位相を、S×S及びS上の連続関数全体の空間には一様収束で決まる位相を入れる。m(S)=n(S)とすると、m,n自身が一意的に定まることがBeulingにより示されており、特に、m,nは、P,Q, kの関数である。我々は、m=m(P,Q,k), n=n(P,Q,k)が(P,Q,k)の連続関数であることを示した。また、P×Qのm×nに対するRadon-Nicodym微分はu(x)+v(y)の形にかけるが、u,vが(P,Q,k)の連続関数であること、u=u(x,P,Q,k), v=v(x,P,Q,k)が(x,P,Q,k)の連続関数であることを示した。 (2)-Sがシグマコンパクトな(しかしコンパクトではない)場合- S上のRadon測度全体の空間には漠位相を、S上の連続関数全体の空間には広義一様収束で決まる位相を入れる。我々は、m×nはP,Q,kのBorel可測関数であること、u=u(x,P,Q,k), v=v(x,P,Q,k)が(x,P,Q,k)のBorel可測関数であることを示した。応用として、与えられた初期分布と終期分布から決まる調和過程のドリフト関数が、時間、空間、密度関数に関してBorel可測であること、特に、その周辺確率密度関数があるクラスの平均場偏微分方程式(=連立フォッカープランク・ハミルトンジャコビベルマン方程式)を満たすことを示した。
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