2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
26400166
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
八木 厚志 大阪大学, 情報科学研究科, 教授 (70116119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 吉孝 大阪大学, 情報科学研究科, 准教授 (30259915)
大崎 浩一 関西学院大学, 理工学部, 教授 (40353320)
笠井 秀明 明石工業高等専門学校, その他部局等, その他 (00177354)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 確率拡散方程式 / 放物型発展方程式 / 自己組織化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、当初3年間の研究期間であったが研究代表者の退職により2年で廃止されることになる。初年度(平成26年度)では、無限次元空間における確率放物型発展方程式を設定しそれらの強解の構成について研究を行った。Banach空間において、有限次元ブラウン運動がら定まるノイズを含み、主要部が解析的半群の生成作用素であるような確率発展方程式に対して、ほとんどすべてのサンプル・パスがHolder連続であるような強解の概念を導入した。関連して、有限次元の確率魚群モデルや確率森林動態モデルの研究を行った。 最終年度(平成27年度)では、昨年度の成果を踏まえBanach空間における確率放物型発展方程式に対して強解の構成を行った。ノイズ項が未知関数に依存しないような加法的ノイズを含む線形・半線形発展方程式に対して、ほとんどすべてのサンプル・パスが最適に近い指数でHolder連続となる解の構成を行った。線形方程式については内容をまとめることができて投稿中である。半線形方程式については、現在のところ発表に向けて準備中である。関連して決定形の放物型発展方程式について、すべての解軌道に沿って値が単調に減少するようなLyapunov関数が存在する場合にそれぞれの解軌道が適当な定常解に漸近的に収束することを保証する一般的な理論を構築した。これは、有限次元のSimon-Lojasiewicz理論の無限次元空間への拡張である。当初の研究計画では、この理論の確率放物型発展方程式への応用はなかったが今後の研究課題として興味深い。具体的な研究実績としては、福岡工業大学において開催された若手研究者向けの勉強会に講師として招へいされ、大学院生とともに参加した。ミラノ大学のMola講師を招へいして共同研究を行った。佐賀および京都大学で開催された研究集会で招待講演を行った。
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Research Products
(8 results)