2014 Fiscal Year Research-status Report
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26400193
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
磯貝 英一 新潟大学, 自然科学系, フェロー (40108014)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 3段階法 / 信頼区間 / 指数分布 / 2次の漸近展開 |
Outline of Annual Research Achievements |
正規分布及び指数分布に関する信頼区間問題,最小リスク問題,有界リスク問題について,2段階法,3段階法,純逐次法などの逐次手法を効率性の観点から比較を行うことが研究目的であった。今年度は特に指数分布について2段階法と逐次手法のそれぞれの長所を兼ね備えた3段階法を考察することにした。3段階法についてこれまでに得られた結果を整理し,さらにこの3段階法に関する情報収集を行った。その結果,未知な位置母数と尺度母数をもつ2つの指数分布において,位置母数の差を含む,2つの位置母数の1次結合に関する信頼区間問題を研究することにした。条件として信頼区間の幅と信頼係数が前もって与えられたとき,位置母数の差の信頼区間の構成については3段階法を用いた構成方法と区間幅が十分ゼロに近いときの被覆確率の2次の漸近展開式が先行結果で得られていることが分かった。そこで,より一般的である2つの位置母数の1次結合の信頼区間を3段階法を用いて構成し,その被覆確率の2次の漸近展開式を求める研究を進めた。まず,与えられた条件を満たす最小の標本数を具体的に求める必要がある。今年度の研究実績としてこの最適な標本数を具体的に求めることができた。最適な標本数には未知な尺度母数が含まれているので実際には用いることができない。そこで3段階法を導入してこの問題を解決することにした。具体的にどのような3段階法を定義すればよいのか,今年度の研究では結果を得ることが出来なかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
未知な位置母数と尺度母数を含む2つの指数分布において,位置母数の差や平均位置母数を含む,より一般的な2つの位置母数の1次結合についての信頼区間問題を考察した。条件として区間幅と信頼係数が前もって与えられたとき,最適な標本数を具体的に求めなければならない。本年度の研究ではこの最適標本数を具体的に求めることができた。最適な標本数には未知な尺度母数が含まれているので、最適標本数を具体的に利用することができない。そこで3段階法を定義してこの問題を解決することにした。本年度では具体的に3段階法を定義することが出来なかったので次年度に3段階法の定義を試みる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度に進めた研究(2つの位置母数の1次結合についての信頼区間問題)を継続する。まず,最適な標本数を具体的に求めることができたが,未知な尺度母数を含むので実際には利用できない。そこで3段階法を具体的に定義し,平均標本数と被覆確率の2次の漸近展開式を導出する試みを行う。
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Causes of Carryover |
国内における情報収集のための研究旅費の未使用額の発生,大学の図書館にある図書などを利用したことによる物品費の未使用額の発生,投稿料の不必要などが当該年度の次年度繰り越しにつながった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に得られる研究成果を国内外の学会等で発表する旅費や研究打ち合わせ旅費としての研究旅費,投稿料,最新の図書購入費などに使用する。
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