2015 Fiscal Year Research-status Report
錐最適化問題を利用した最適化モデリングの提案・開発
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26400203
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
脇 隼人 九州大学, マス・フォア・インダストリ研究所, 准教授 (00567597)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | H∞制御 / 行列不等式 / 半正定値計画問題 / 不変零点 / 面的縮小法 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度, 瀬部先生(九州工業大)と行った研究内容である「H∞制御から導出される行列不等式問題の解析」を国際会議8th IFAC Symposium on Robust Control Design(スロバキア)と22nd International Symposium on Optimization(アメリカ)で講演した. 講演内容をもとに, 現在論文としてまとめている段階である. この研究内容から, 最適化理論における感度分析・摂動解析に関する興味深い結果が得られている. H∞制御から導出される行列不等式問題において, 対応する制御システムが安定な不変零点を持つ場合, 係数の微小摂動で最適値が大きく変化する現象が数値計算で見られた. これを感度分析・摂動解析の観点から定式化することで, 面的縮小法との密接な関係を見出した. 現在この内容について, 関口先生(東京海洋大)と論文としてまとめている段階である. また, 特定の制御システムに対するH∞制御問題に対して, closed-formで最適値を構成する方法を, 蛯原先生(京都大), 瀬部先生で提案している. これについても現在論文としてまとめている.「 H∞制御から導出される行列不等式問題の解析」に対する面的縮小法という視点では, 大きなターニングポイントに到達したという感じがしている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国際会議への論文投稿だけでなく, 関連する雑誌への投稿も着々と進んでいるため. また, 最適化理論として興味深い問題も見いだすことができたため, 「概ね順調に進展している」と判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
論文の作成・投稿だけでなく, より根源的な問題, 例えばH∞制御から導出される行列不等式問題の双対問題はシステム論の視点では何を最大化しているのか, 検討したい.
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Causes of Carryover |
今年度予定していた分の経費は利用できたが前年度繰り越し分を完全に使い切ることができず, 結果として次年度への繰り越しとなった.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
国際共同研究を実現するために, ドイツベルリンで開催されるICMS2016に参加・講演する予定があり, そのために利用する.
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Research Products
(7 results)