2016 Fiscal Year Annual Research Report
New developments of matrix similarity transformations derived from integrable systems
Project/Area Number |
26400208
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
岩崎 雅史 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (30397575)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 離散ハングリー可積分系 / 漸近解析 / M-行列 / Cyclic Reduction法 / MR3法 / 固有値問題 / Block cyclic reduction法 / min-plus固有多項式 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度(平成28年度)に得られた研究成果は次に示す4項目に分類される。 <1> 離散ハングリー可積分系の解表現とその漸近挙動について整理し、任意パラメータを含む離散ハングリー可積分系に対しても同様の解析を実行した。特に任意パラメータを含む場合に関して未解明部分がいくつか残されていたが、これらの解析は最終年度ですべて完了した。また、離散ハングリー可積分系は全非負行列(あらゆる小部分の行列式が非零の行列)以外でも、例えばM-行列(すべての非対角成分が負かつすべての首座小行列式が正である行列)の相似変形とも対応付けられることを見出した。 <2> 最終年度はCyclic Reduction(CR)法とMR3法と組み合わせることで対称3重対角行列の固有ベクトルを求めるための新しいアルゴリズムを定式化した。CR法は係数行列が3重対角行列となる連立1次方程式を解くための、MR3法は対称3重対角行列の固有ベクトルを求めるための数値解法である。新しいアルゴリズムはMR3アルゴリズムと同程度以上の精度でMR3法よりも2~3倍高速に固有ベクトルが得られることを明らかにした。前年度までに示された係数行列の条件数の単調減少性はCR法の特長の1つであるが、最終年度はブロックCR法でも同様の性質が成り立つことを証明した。ブロックCR法はCR法の拡張版であり、係数行列がブロック3重対角行列となる連立1次方程式に対する数値解法である。 <3> <2>で定式化した新しい固有ベクトル計算アルゴリズムのプログラムコードを作成した。 <4> 最終年度は線形代数に留まらずmin-plus代数における行列の固有値問題も研究対象とした。最終年度は線形固有値計算法として知られたフレーム法を参考にして、min-plus行列に対する新たな固有多項式(最小多項式)を定義した。併せて、min-plus多項式の因数分解法も明らかにした。
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Research Products
(7 results)