2017 Fiscal Year Annual Research Report
Studies on hyperfine fields of rare-earth-element impurities and the measurements of magnetic moments of neutron-rich nuclei in medium-mass region
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26400290
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
谷垣 実 京都大学, 原子炉実験所, 助教 (90314294)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 摂動角相関 / 超微細相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
28年度までは検出系の整備を続けてきたものの、京大の研究炉の停止などにより実際の測定を開始することができない状態が続いていた。しかし、29年度になりようやく京大の研究炉の再稼働に伴う一連の手続きが終了し運転再開となった。そこで、運転再開に向けた目処が立った時点で今回の研究の主要な目的であるNd-147の鉄中での超微細場の精密測定実験を計画し、原子炉に付随する設備で不安定核のビームを生成するオンライン質量分析器KUR-ISOLのマシンタイム配分を申請、29年12月11日からの週に割り当てられた。このマシンタイムで約100 keVに加速したNd-147を鉄中に注入した試料を作成、これをマシンタイム後に別棟に本研究で準備してきた摂動角相関装置で測定、鉄中の内部磁場の精密決定とこれを利用した一連の核磁気モーメントの再評価を行う計画であった。 原子炉は29年8月末より共同利用運転を再開したが、周辺設備の重水漏れで原子炉が運転できなくなるなどマシンタイムが逼迫し、12月4日からの週のKUR-ISOLマシンタイムにはKUR-ISOLのインターロックシステムの不具合が発生、運転ができない状態となってマシンタイムがキャンセルされた。年内にKUR-ISOLのインターロックシステムの修理は完了したものの、翌年1月に原子炉が計画外の自動停止したことにより29年度の再度のマシンタイム割り当てを受けることができなくなった。 そのため、本年度の残された期間で検出器系のトリガシステムの改良や摂動角相関測定関連の情報収集をおこなった。 なお、29年度内に測定の準備は全て終わっており、割り当てを受けられなかったマシンタイムも30年度に複数回割り当てを受けられた。そのため29年度に計画していた測定は30年度に実施、研究を完了できる見込みである。
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