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2016 Fiscal Year Research-status Report

原子核中に生成されたベクター中間子の吸収過程の解明

Research Project

Project/Area Number 26400291
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

堀田 智明  大阪大学, 核物理研究センター, 助教 (30332745)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2018-03-31
Keywordsシリコンストリップ検出器 / 光中間子生成
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、高エネルギーガンマ線によって原子核中に中間子を生成し、その中間子が周囲の核子との相互作用によって吸収される過程の観測を目指している。この反応では、中間子からエネルギーを受け取った複数の核子が標的核から放出されると予想されることから、標的から放出される荷電粒子を高精度で検出するシリコンストリップ検出器を製作し、既存の大立体角検出器と組み合わせて実験を行う計画である。
既存の実験装置と組み合わせるためには、本検出器が既存の実験に悪影響を与えない様、十分に高速なデータ読み出し性能を有する必要がある。本年度は主にプロトタイプ検出器と既存のデータ読み出し回路を用いてデータ読み出し性能の評価と性能向上を目指した開発を行った。
現在開発している検出器システムでは、シリコンストリップ検出器の信号を検出器に隣接した信号処理用大規模集積回路(VLSI)チップで処理し、VLSIチップから送られて来た信号をデータ読み出し回路で読み取って必要な情報をネットワーク経由で実験全体のデータ収集システムへ送る構成となっている。この中で、データ読み出し回路とそれを制御するコンピューターとの間のデータ転送速度が当初の想定よりも遅く、検出器システム全体のデータ読み出し性能として、実験に要求される性能を達成出来なかった。本年度の開発により、データ読み出し回路からのデータ転送方法を大幅に改良する方法の指針が得られたので、次年度早期にデータ読み出し回路を含めた検出器の製作を実現したい。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

当初の計画では、本年度中にシリコンストリップ検出器を用いた高性能検出器の開発を終えて実験を行い、研究課題を完了する予定であったが、計画通りに検出器を製作することができなかった。本検出器は既存のLEPS2実験装置に追加する形で実験を行う計画であるが、そのために要求されるデータ読み出しの性能が達成でず、計画通りに検出器システムを構築できなかった。主にプロトタイプ検出器と既存のデータ収集回路を用いてデータ読み出しシステムの性能向上を目指した開発を行ってきたが、その開発に想定以上の時間を要したのが主な理由である。これまでの開発により改良の方針は得られたと考えているので、来年度は早期に装置を完成させ、成果を上げられるよう努めたい。

Strategy for Future Research Activity

これまでの開発で得られた知見を元に、データ読み出し回路を含む検出器システムを早期に製作し実験を遂行する。検出器製作の遅れにより物理の成果を上げるまでの時間的な余裕も少なくなっているため、検出器の製作と並行し効率的に物理的成果に結びつける計画の検討と事前準備を十分におこない、実験実施後早期に成果が上げられるよう努力する。

Causes of Carryover

当初の計画では、本年度中に高性能荷電粒子検出器システムおよびデータ読み出しシステムを完成させ、実験を完了する予定であった。しかし、プロトタイプ検出器およびデータ読み出し回路を用いた性能評価から、データ読み出し性能が実験に必要な性能を満たしていない事が分かったため、性能向上の開発を優先的に行う必要があった。開発に想定以上の時間を要したため、計画通りの年度内に本課題の主要部分である検出器システムを構築することが出来ず、次年度使用額が生じた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

本年度の開発で得られた知見を元にデータ読み出し性能を向上させた新たなデータ読み出し回路を製作するとともに、高性能荷電粒子検出器を早期に製作し、実験を遂行する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2016

All Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Invited: 1 results)

  • [Presentation] Hadron physics at the Laser electron photon experiments at SPring-82016

    • Author(s)
      Tomoaki Hotta
    • Organizer
      The international Workshop on Photon Nuclear Physics
    • Place of Presentation
      Shanghai, China
    • Year and Date
      2016-06-22 – 2016-06-25
    • Int'l Joint Research / Invited

URL: 

Published: 2018-01-16  

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