2016 Fiscal Year Annual Research Report
Decoding early time formation history of the Japanese Islands using evidences in pre-Triassic geologic belts
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26400494
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Research Institution | National Museum of Nature and Science, Tokyo |
Principal Investigator |
堤 之恭 独立行政法人国立科学博物館, 地学研究部, 研究主幹 (00370990)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 舞鶴帯 / 黒瀬川帯 / 相馬古生層 / 砕屑性ジルコン / 年代 / 堆積 / 後背地 |
Outline of Annual Research Achievements |
ペルム紀以前(約2億5千万年前以前)の「日本列島」がどこに在ったか、については、詳細はいまだにわかっていない。これの解明のためには、砕屑性ジルコン年代を用いた後背地推定が有効である。本年度は、福島県南相馬市周辺の相馬古生層の調査及び試料採取、および京都府北部舞鶴市周辺の舞鶴帯の追加試料採取を行った。採取した試料よりジルコンを抽出は完了し、国立科学博物館のLA-ICP-MSを用いて順次年代測定を行っている。 相馬古生層は松ヶ平変成岩を基盤としてデボン紀~ペルム紀の地層が断続的に分布し、古生外の後背地変遷を調べる上では最適な場所である。ここより、基盤岩の松ヶ平変成岩、石炭系真野層、ペルム系大芦層及び弓折沢層、比較のためのジュラ系山上層、年代未詳の鹿狼山層よりジルコンを得た。結果は次回の日本地質学会学術大会にて発表の予定である。 舞鶴帯は、前年度に試料を採取したが、ジルコンが得られなかったものに関して再度試料採取を試みた。その結果、ペルム系舞鶴層群、三畳系難波江層群及び夜久野層群のジルコン試料が揃った。また、同時期の堆積物とされる超丹波帯及び下見谷層からもジルコンを得ることができた。これらの結果の一部は日本地質学会学術大会にて発表したが、さらにまとめたもの学術誌に投稿する準備を進めている。 また、昨年度に結果を得ていた九州の黒瀬川帯の結果については、日本鉱物科学会年会にて発表を行い、一部結果は学術誌に投稿済である。残りの結果についても論文執筆の準備に取り掛かっている。
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