2016 Fiscal Year Annual Research Report
Origin of deep-dwelling coccolithophores
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26400505
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
萩野 恭子 高知大学, その他部局等, 客員講師 (90374206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 裕美 高知大学, 教育研究部自然科学系理学部門, 准教授 (60222296)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 石灰質ナノ化石 / 円石藻 / 進化 / 微化石 / 生層序 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、新生代の海洋の円石藻の下部有光層植物相のルーツと成立過程を解明することである。この目的のために、具体的には、下部有光層生息種であるFlorisphaera profunda とGladiolithus flabellatus の起源を、化石記録と分子(遺伝子)情報の両方に基づいて明らかにする。そして、両種のルーツと下部有光層への適応進化の過程を、形態学的・分子系統学的な観点から解明する研究である。平成28年度は以下の研究を行った。 1)ODP Leg 115 次航海によってインド洋から採取された新生代の深海底堆積物のスメアスライド標本の光学顕微鏡観察を行い、Paleocene-Pleistoceneの石灰質ナノ化石層序の再検討を行った。そこで観察された石灰質ナノ化石層序のうち、Miocene- Pleistocene の化石を解説する論文を発表した(Hagino et al. 2016) 。Paleocene-Oligocene のナノ化石層序に関する論文は、現在執筆中である。 2)下部有光層植物相を代表するFlorisphaera profunda の出現は、以前はMiddle Mioceneと考えられていたが (Young 1997) 、本研究の結果、その出現は少なくともEarly Mioceneまで遡ることが明らかになった。また、Gladiolithus flagellates の化石は、先行研究と同じく、Eocene から産出することを確認した。 3)走査型電子顕微鏡観察に基づいて、Late Miocene-Pleistocene のFlorisphaera 属とGladiolithus 属の化石の形態観察を行い、化石の形態や大きさの変遷を調べた。この結果を報告する論文を現在準備中である。 3)Florisphaera profunda の18S rDNA 部分塩基配列を取得した。平成26年度に塩基配列を取得したGladiolithus flabellatus の結果と合わせて、下部有光層生息種の分子系統に関する論文を準備中である。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Extracellular calcification of Braarudosphaera bigelowii deduced from electron microscopic observations of cell surface structure and elemental composition of pentaliths2016
Author(s)
Hagino, K., K., Tomioka, N., Young, J.R., Takano, Y., Onuma, R., Horiguchi, T.
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Journal Title
Marine Micropaleontology
Volume: 125
Pages: 85-94
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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