2017 Fiscal Year Annual Research Report
Database of Japanese fish fossils and revision of divergence times of fish taxa
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26400506
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Research Institution | Kitakyushu Museum of Natural History and Human History |
Principal Investigator |
籔本 美孝 北九州市立自然史・歴史博物館, 自然史課, 学芸員 (80359471)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 魚類化石 / 分子系統 / 分岐年代 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本古生物学会2017年度年会で、シンポジウム「魚類化石研究の現状と可能性」を世話人として企画し、本研究の成果の一部である日本産魚類化石データベースを基に「硬骨魚類化石の研究―日本の博物館所蔵の主な魚類化石と研究の可能性について―」というタイトルで講演を行った。総合討論では、日本産魚類化石の研究的ポテンシャルならびに本研究のテーマでもある分子系統樹における化石記録の重要性などについて討論を行った。本シンポジウムの内容は化石の特集号で公表予定である。 タイで開催された第7回国際中生代魚類学会で九州の上部白亜系から産出してイクチオデクテス目魚類について発表を行った。国立科学博物館の標本調査に基づいて長崎県壱岐産中新世ケツギョ科魚類の一未記載種について日本古生物学会第167回例会で発表した。これら二つの研究については投稿できる段階にある。 論文では、大分県玖珠盆地野上層(中期中新世)産コイ科魚類の一新種(英文)と長野県埴科郡坂城町産中新世のニシン類の新種(英文)を投稿した。 本研究期間中に日本産の5種の未記載種を発見し、3種について投稿、残りの2種は前述のとおり投稿できる段階にある。さらに2種の産出記録を投稿した。 また、文献調査から日本産魚類化石で分類学的位置が明確であり、学名が与えられている種は70に達することが判明した。それぞれの分類学的位置、産出層、時代、原記載とその要旨などをまとめたデータベースを作成した。今後、これらのデータを分子系統樹に加えて分析し、魚類のそれぞれの分類単位での分岐年代を再検討する。
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