2014 Fiscal Year Research-status Report
火成岩における剪断ひずみに伴う正孔電荷キャリアの発現メカニズム
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26400521
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹内 昭洋 東京大学, 地震研究所, 技術職員 (00468117)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 熱起電力 / 正孔電荷キャリア / 火成岩 / 剪断ひずみ |
Outline of Annual Research Achievements |
現所属機関に異動するタイミングで本研究が採択されたため、まずは現所属機関において本研究の室内岩石実験を行なえる場所を確保し、その整理整頓を行なう必要があった。 現所属機関に電気ノイズを小さく抑えることのできる実績のある三軸プレスが現存していることを知り、なおかつPCによる加重や変位の制御を行なえることから、本実験で使用予定だった手動一軸プレスの代わりに導入することとした。しかし、故障個所を修理するのに予想以上に時間が掛かってしまった。また、そのプレスを用いた実験データ(力学的パラメータのみ)を記録できるプログラムのプロトタイプを作成した。 今年度はプレスの準備に時間を要してしまったため、火成岩試料を部分圧縮させ剪断ひずみを生じさせた際に生じる電気信号と加熱させた際の温度変化を同時に計測するための条件や設定に関しては、部分圧縮させない別系統の試行実験から決めることを試みた。試行実験用の試料としては、これまでの室内岩石実験でも使用していたハンレイ岩、新しく導入する予定の人工鉱物の一つである苦土カンラン石、そして参考として純度99.999%の鉛を使った。試料への電極や熱電対の取り付け方や試料を加熱・冷却するためのペルチェ素子の電力量など、試行錯誤を繰り返すことで、ほぼ決めることができた。 有限要素法ソフトウェアの講習会に参加し、その使用方法を更に向上させる予定であったが、業務の都合から参加を取り止めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
大学を異動したタイミングで本研究が採択されたため、新職場での研究環境を整える事自体に時間が掛かってしまった。また、新しく導入しようとしたプレスの修理に時間が掛かってしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
プレスの修理が完了したので、今後はピストンなどの必要な治具の整備を行ない、火成岩試料を実際に部分圧縮して剪断ひずみをPC制御で与えられるようにする。その際に、今年度に決めることができた計測条件で電気的・熱的信号も同時計測する。 有限要素法ソフトウェアを使用して、上記試料内に生じたひずみ場をシミュレーションし、電気的・熱的パラメータの場と対応させることにより、それらのカップリング関数を導出する。
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Causes of Carryover |
職務を遂行するために、予定していたPCソフトウェア講習会への参加を取り止めたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
講習会で使用していたテキストを別途購入する予定。
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