2016 Fiscal Year Annual Research Report
位相空間における構造形成の積極的選択によるプラズマ非局所輸送の制御手法の開拓
Project/Area Number |
26400531
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
李 継全 京都大学, エネルギー科学研究科, 准教授 (00437253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸本 泰明 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (10344441)
今寺 賢志 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教 (90607839)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 位相空間構造 / ジャイロ運動論 / ITGモード / 帯状流 / 多階層乱流 / プラズマシミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
H28年度は、(1)ジャイロ運動論、およびジャイロ流体モデルによる境界領域における大振幅乱流と帯状流の非線形相互作用の解析、(2)位相空間における多階層乱流に関するジャイロ運動論理論の研究、さらには(3)大規模シミュレーションを想定したジャイロ運動論コードの改良を行った。 (1) 長谷川-若谷(Hasegawa-Wakatani)モデルを用いて、境界領域における大振幅乱流と帯状流間の非線形相互作用の解析を行った。特に、運動量保存則から大振幅乱流に対する帯状流のモデル方程式を構築し、帯状流に対する作用を検討した結果、乱流は帯状流に対して負の粘性効果を与えることを見出した。 (2) プラズマ位相空間における構造形成や乱流との非局所相互作用を積極的に選択することを目指し、多階層乱流に対するジャイロ運動論理論を構築した。具体的には、大振幅プラズマ乱流中の粒子運動を記述する新たなジャイロ運動論理論モデルを非正準Lie摂動論に基づいて導出し、多階層乱流の時空尺度に依存する新しい一次元ラグランジュ形式を導くことに成功した。さらに、この理論を同定するシミュレーション手法を開発し、より広範のパラメータ領域において本理論が適用可能であることを見出した。 (3) 10,000プロセス程度までの高効率並列化を目的とした大域的乱流輸送コードGKNETのチューニングを行った。特に従来のプロセス並列をハイブリッド並列に拡張し、領域分割法の変更を行った結果、4096プロセスで1.4倍程度の性能改善が得られた。スケーリングも改善されており、より大規模計算を行うためのコード開発ができたと言える。
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Research Products
(2 results)