2014 Fiscal Year Research-status Report
高輝度放射光利用表面X線散乱法による非水溶液系固/液界面のその場構造ダイナミクス
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26410008
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
近藤 敏啓 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (70240629)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 表面・界面物性 / X線 / 電極触媒 / 非水溶液 / 電池 |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請は、高輝度シンクロトロン放射(Synchrotron Radiation; SR)光を利用した表面X線散乱(Surface X-ray Scattering; SXS)法を非水溶液系の電気化学界面(固/液界面)に適用し、電極電位に依存した電極/非水溶液界面の原子・分子の配列を高い空間分解能のみならず高い時間分解能でその場測定することが可能な測定・解析システムを構築することを目的としている。また、本システムを利用して、現在高エネルギー密度化が進んでいるリチウムイオン二次電池の基本反応である、リチウムイオンの電析/溶解反応を、イオン液体を含む様々な非水溶液系で種々の電解質イオンを用いて精密に追跡することで、その反応メカニズムを定量的に解析し、反応の高効率化の指針を得ることも、本研究の目的の1つである。 当該年度では、非水溶液系用の電気化学セルを新たに設計・作成した。窓材としてこれまで水溶液系に用いてきたポリエチレンテレフタレート系の高分子膜ではなくポリイミド系の高分子膜を用いることで、セル内への水分および酸素の混入をシャットアウトし、さらにセル全体を二重にポリイミド膜性のドライボックスで覆うことで、水分を徹底的に排除し、真空グローブボックス内と同様の電流-電位曲線を大気中で測定することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
非水溶液系SXSその場測定用電気化学セルを作成し、真空グローブボックス内と同様の電流-電位曲線を大気中で測定することに成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
作成した非水溶液系SXSその場測定用電気化学セルを用い、リチウムの電析/溶解反応を種々の溶媒、電解質中でその場構造追跡し、反応メカニズムを詳細に解析するとともに、反応の高効率化の指針を得る。
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