2016 Fiscal Year Annual Research Report
Biomass-reforming by photocatalytic hydrogen production
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26410055
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
保田 昌秀 宮崎大学, 工学部, 教授 (00174516)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 白金担持酸化チタン / クロレラ / 水素発生 / プロテアーゼ / ニンヒドリン反応 / アミノ酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
淡水性単細胞緑藻類であるクロレラは細胞中にあるクロロフィルによって光合成が行われ、空気中の二酸化炭素、水、太陽光とごく少量の無機質があれば大量に増殖することができるので有望なバイオマス資源である。しかし、クロレラの成分は、蛋白質45%、脂質20%、糖質20%などであることが知られており、糖質が少ないためにバイオエタノールの原料としては不向きである。そこで、クロレラからの水素生成について、酵素による加水分解を犠牲として用いる白金担持酸化チタン(Pt/TiO2)による水素生成反応を検討した。 乾燥クロレラ(10.0 g)をリン酸緩衝液(60 mL)に分散させ、プロテアーゼ、セルラーゼ、またはキシラナーゼなどの加水分解酵素(1.0 g)を用いる酵素分解によって、クロレラの水溶化を行った。加水分解後、固形物を遠心分離で取り除き、可溶化部分(EH)を集めた。EH中の固形成分を分析するため、凍結乾燥で水分を取り除き、固形成分の重量を測定した。プロテアーゼを用いた場合、最も多くの可溶化成分が得られた。ニンヒドリン法によって、EHの主成分はアミノ酸であることが分かった。次に、得られた加水分解水溶液を犠牲剤とする光触媒水素生成反応を高圧水銀灯照射下で行った。乾燥クロレラ1.0 gから57.9 mgの水素を発生することに成功した。今まで、クロレラからの光触媒水素生成反応の報告はなく、本研究では、クロレラのバイオマス水素の原料としての可能性を検討できた。 過去三年間に行った「リグノセルロース、グリセリン、クロレラ」のバイオマスを出発原料とする光触媒水素発生反応のまとめて、クロアチアのInTech社から発行されている「Frontiers in Bioenergy and Biofuels」本にまとめる作業を行った。
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Research Products
(2 results)