2016 Fiscal Year Annual Research Report
Creation of pi-conjugated anthracene compounds with novel cyclic structures
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26410060
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| Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
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Principal Investigator |
豊田 真司 東京工業大学, 理学院, 教授 (80207646)
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2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | パイ共役系 / アントラセン / 環状構造 / アセチレン / ビニレン / ひずみエネルギー / 理論計算 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
特異な環状構造をもつパイ共役系化合物として，アントラセンをアセチレンまたはビニレンリンカーで連結した３系列の化合物を対象に研究を行った．
剛直な環構造をもつ化合物では，前年度までに研究してきた化合物の成果に基づき，主に理論計算(密度汎関数計算)によりひずみエネルギーを定量的に評価した．環構造の内側に種々の置換基を導入した分子の構造とエネルギーから，置換基の立体効果との相関を明らかにした．
二重結合リンカーで連結したビニレン架橋環状化合物では，前年度までに合成した種々の環状二量体の合成法を応用して，３個以上のアントラセンを含む大環状化合物の合成を行った．メタセシスとクロスカップリング反応を組み合わせることにより，環状３量体と環状４量体の合成に成功した．環構造の特徴を核磁気共鳴スペクトル，X線回折および密度汎関数計算により解析した．環状３量体はサドル形構造を，環状４量体は四角柱形の構造をとることを明らかにした．
対面型大環状化合物では，当初計画していた化合物は安定性の面から合成が非常に困難であることが明らかになった．そこで，多数のアントラセンをジアセチレンリンカーで連結した大環状化合物を標的とした．アセチレンの酸化的カップリングを繰り返すことにより，環状６量体と８量体の合成に成功した．これらの化合物の動的挙動および紫外・可視吸収スペクトルを測定し，分子の構造的な特徴を議論した．
これまでに創製してきた特異な構造をもつパイ共役系アントラセン化合物の成果をとりまとめ，構造や物性の観点から分子設計の特徴を明らかにした．
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