2016 Fiscal Year Annual Research Report
Novel Homochiral Metal-Organic Frameworks for Enantioseparation and Asymmetric Catalysis
Project/Area Number |
26410126
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
田中 耕一 関西大学, 化学生命工学部, 教授 (10116949)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | キラルMOF / 結晶構造 / 不均一系触媒 / 光学異性体分離 / 蛍光特性 / 不斉反応 / Diels-Alder反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)(R)-BINOL-3,3'-ジカルボン酸と4,4'-ビピリジンを用いたホモキラルMOFの合成とゲスト選択的蛍光特性:4,4'-ビピリジンをピラー配位子に用いて新規キラルMOFを合成し、そのX線結晶構造を明らかにした。当該MOFにアニリン等の電子供与性ゲスト分子を吸着させると顕著な蛍光発光が観察された。一方で、ニトロベンゼン等の電子吸引性ゲストを吸着させると、傾向が消光されることがわかった。
2)(R)-BINOL-4,4'-ジ安息香酸由来のホモキラルMOFを固体触媒に用いたエナンチオ選択的Diels-Alder反応:(R)-BINOL-4,4'-ジ安息香酸と硝酸銅の反応で新規キラルCu-MOFを合成し、そのX線結晶構造を明らかにした。当該MOFを不均一系触媒に用いると、イソプレンとN-エチルマレイミドのエナンチオ選択的Diels-Alder反応が効率よく進行することがわかった。
3)(R)-BINOL-5,5'-ジカルボン酸と4,4'-ビピリジルエチレンを用いたホモキラルMOFの合成とHPLC光学異性体分離:(R)-BINOL-5,5'-ジカルボン酸、酢酸コバルト、4,4'-ビピリジンを用いて新規キラルCo-MOFを合成し、そのX線結晶構造を明らかにした。当該MOFを充填したHPLCカラムを用いて各種の光学異性体分離を検討した結果、スルホキシド類やアルコール類のエナンチオマー分離が効率よく行えることが判明した。
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