2016 Fiscal Year Annual Research Report
Synthesis of main-chain chiral polymers of organocatalyst and their application to asymmetric reaction
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26410133
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
原口 直樹 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30378260)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | キラル高分子 / 有機分子触媒 / シンコナアルカロイド / 不斉反応 / Mizoroki-Heck重合 / クリック反応 / 高分子触媒 / Mizoroki-Heck重合 |
Outline of Annual Research Achievements |
【平成28年度の研究成果】 有機分子触媒組込型キラル高分子(CPC)を用いた不斉反応を行い、CPCの触媒性能を評価した。エーテル結合を介して2量化したシンコナアルカロイドとジヨード化合物のMizoriki-Heck重合により合成したCPCをbeta-ニトロスチレンとマロン酸ジメチルのMichael付加反応に用いた結果、80%程度のエナンチオ過剰率(ee)で目的とする光学活性付加体を得ることに成功した。また、スルホアミド構造を有するシンコナアルカロイド二量体とジヨード化合物のMizoriki-Heck重合により合成したCPCを酸無水物の非対称化反応に用い、反応溶媒を詳細に検討した結果、95% eeでキラルエステルを得ることに成功した。CPCはデカンテーションやろ過により、容易に回収でき、その触媒性能を損なうことなく、少なくとも数回の再使用が可能であった。
【研究期間全体の研究成果】 アミン型またはアンモニウム塩型キラル有機分子触媒二量体と二官能性リンカーの分子間エーテル化反応、エステル化反応、thiol-ene反応反応、溝呂木ーHeck反応による重合を用いたCPCの合成方法を確立し、種々のアミン型またはアンモニウム塩型キラル有機分子触媒を高分子主鎖に組み込んだキラル高分子の合成が可能となった。 CPCを用い、不斉Michael付加反応や不斉非対称化反応を行い、その触媒活性を調べた。反応溶媒、触媒構造、高分子構造や反応温度のみならず、CPCの合成方法が触媒性能に大きな影響を与えることを明らかにした。これらの条件を最適化した結果、低分子触媒と同等以上の触媒性能を有するCPCの開発に成功した。また、CPCは高い回収・再使用性を有していた。
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Research Products
(29 results)