2016 Fiscal Year Annual Research Report
Pore size control by selective elution of plant tissue and development of electrode of electrochemical capacitor by using flame retardant effect
Project/Area Number |
26410253
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
坪田 敏樹 九州工業大学, 大学院工学研究院, 准教授 (10304750)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 電気二重層キャパシタ / 活性炭 / 竹 / 炭素材料 / 脱リグニン処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
竹を原料として、過酸化水素水と酢酸の混合液体を使用した過酢酸法により、竹の組織構造からリグニンを選択的に除去した材料を作製した。作製した材料を炭素前駆体として、セルロース材料に対して難燃効果を有することが知られている、リン酸グアニジンを添加し、その後に加熱炭素化処理を行い、さらに二酸化炭素賦活を行うことにより、収率が増大し、且つ約2000 m2 g-1の大きなBET比表面積を有する炭素材料を作製できることを見出した。このBET比表面積の値は、単純にガス賦活処理を行うだけでは達成が難しい大きな値である。得られた炭素材料について詳細に調べたところ、窒素とリンが導入されていることがわかった。これらの研究成果について、学術論文誌(Journal of Porous Materials)に発表した。また作製した炭素材料について、電気二重層キャパシタ電極材料としての性能を評価し、その研究成果を学術論文誌(Journal of Porous Materials)に発表した。これらの研究を進める過程において、植物から選択的に除去する物質を高付加価値物質にすることで、複数個の目的物質を作製する、竹のカスケード利用の発想に至った。その実現可能性について調べるために、竹に含まれるヘミセルロースであるキシランを加圧熱水処理により選択的に加水分解してキシロオリゴ糖として取り出し、その処理の固体残渣を原料として加熱処理して炭素材料を作製することについて予備実験を行った。その結果、この発想が実現可能であることを確認し、平成29年度基盤Cに応募して採択された。
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