2015 Fiscal Year Research-status Report
骨片の把持機能向上のために表面加工を施した低侵襲骨接合プレートの力学特性
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26420019
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
園畑 素樹 佐賀大学, 医学部, 准教授 (50304895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 世也 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80198647)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 骨接合プレート / 最少侵襲手術 |
Outline of Annual Research Achievements |
骨接合プレートに作成するディンプルの形状・大きさを決定した。形状については術者として骨接合プレートの使用経験がある整形外科専門に医に対して3種類の形状のディンプルを提示し、実際に骨かんしを使用してもらい、その使用感を基準に選択してもらった。でディンプルの大きさは、直径1mm と 1.5 mmの2種類を試験的に作成した。実際の使用にも耐えうるレベルであり、プレート剛性に大きな英ky法を与えないと判断し、直径1mmのディンプルを選択した。 プレートにディンプルを作成したものを、CADデータとして作成した。同CADデータを使用し、有限要素法にて理論的な剛性試験を行った。今回、我々が作成したプレートの剛性低下は約5%にとどまることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ディンプルを作成するプレートの選定を行った。ディンプルの試作を行い、ディンプルの形状、大きさを選定した。選定したディンプルを加工したプレートのCADデータを作成した。作成したCADデータをもとに、有限要素法での剛性試験を実施した。有限要素法の解析では、ディンプルによる剛性低下は約5%に収まることが明らかとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、ディンプルプレートの現物を作成している。有限要素法による理論値での剛性試験と実際の工業的な剛性試験との比較検討を行う。有限要素法による剛性試験と実際の剛性試験との乖離が小さいことが確認できた場合、PMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)へ製品化へ向けての上申を行う予定である。新規骨接合プレートの場合、治験が必要となるため、企業が本ディンプルプレートの製品化に消極的とならざるを得ない。しかし、実害がない程度の剛性低下である場合、新規プレートでは無く、サイズ変更と同様の取り扱いができる可能性があるのではないかと考えている。ドラックラグの解消と同様、スピード感を持った国内新規技術の製品化への後押しとなるとも考えている。
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Causes of Carryover |
プレートに作成するディンプルの形状などの決定に時間を要した。そのため、実際の加工作業のほとんどが今年度になった。プレート加工に、予算の多くが充てられるため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
加工したいプレートを用いての、剛性試験が開始された。実際の剛性試験の結果と、有限要素法による理論値との比較検討を行っていく予定である。
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