2014 Fiscal Year Research-status Report
デンタルインプラントのための顎骨内歯槽管壁の検出法の開発
Project/Area Number |
26420054
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
野村 俊 富山県立大学, 工学部, 教授 (00104977)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神谷 和秀 富山県立大学, 工学部, 准教授 (00244509)
松本 公久 富山県立大学, 工学部, 講師 (40457122)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | デンタルインプラント / 顎骨 / 歯槽管 / OCT / 光応用計測 / 白色干渉 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、複数の段差を持った参照面を通常のOCT干渉計に導入することで干渉計を多重化し、複数の基準点からの干渉信号を順次生成することで、顎骨穿孔中の歯槽管壁検出の冗長性を持たせることを目指す。初年度は、基礎実験として、平面鏡を組み合わせた参照面をOCT干渉計に導入することで干渉計を多重化し、干渉信号の特性調査を行った. まず,本研究で提案する「段差を持つ参照面を組み込んだOCT干渉計」は,生体内部の測定に用いるため,最終的には,近赤外光を光源とした装置が必要になる.しかしながら,本研究では,基礎データを取得することを目的としており,実験の容易な可視領域で発光するSLDを用いた.光学系の主要な光路は,実際の装置化を念頭におき,光ファイバー光学系によって組み立てた.また,さまざまな高さの段差参照面を実現するため,ブロックゲージをリンギングさせ貼りあわせたものを用いた.物体面には高精度平面鏡を用い,光学系の対物部分にはレンズを挿入し,収束光で物体面を測定した. 試作した装置で,参照面を鏡面とした測定実験を行った.その結果,複数の段差から明瞭な干渉信号が得られることを確認した.また,物体面を収束光で照明したことが理由となり,干渉信号のコントラスト変化とは別に,物体から遠ざかることを原因とする信号強度の減少も確認することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に沿った研究を行い,初年度は予定通り研究を行うことができた.
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画2年目には、初年度の結果を踏まえ、複数の段差を持った特殊な参照面を設計・製作し、OCT干渉計に導入することで多重化された干渉計による測定の冗長性向上について確認を行う。 1)参照面の設計: 初年度の成果を踏まえ、複数の段差を持つ参照面について検討を行う。現時点では、参照面の段差間隔、異なる段差を持つエリアの配置方法、それらの面積などを検討項目として考えている。 2)複数の段差を持つ参照面が組み込まれたOCT干渉計の試作: 設計で検討した結果に従って、複数の段差を持つ参照面を製作(材料の購入希望)する。この参照面は、アルミ合金・あるいは、ニッケルリンメッキ面をダイヤモンドバイトによって超精密切削することによって得る予定である。 3)特性評価: 試作した干渉計で鏡面と人工骨の測定を行い、提案手法による干渉信号の冗長性向上について確認する。
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Causes of Carryover |
当初予定した国内定期ミーティングの開催回数の減少,および,開催場所が変更になり,旅費を必要としなかったため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
試作した装置の改良のため光学素子の追加購入に利用する.
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Research Products
(1 results)